2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12630040
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
山本 博史 茨城大学, 人文学部, 助教授 (40302319)
|
Keywords | 途上国経済 / 産業政策 / 砂糖産業 / 輸出産業 / 投資政策 |
Research Abstract |
本研究では、以下の順で実態調査および現地研究を行った。それぞれの研究概要と研究実績は次の通りである。 1. 2000年8月1日から9月12日にかけて、タイ国内における現地調査研究を行った。調査は国立公文書館、工業相糖業局、タマサート大学、チュウラロンコーン大学、カセサート大学、農務省経済局などである。 2. これまでの資料に上記の国立公文書館での収集資料を加えて、19世紀タイ糖業に関する史的展開を論じた研究を、加納啓良教授編著の『岩波講座東南アジア史第6巻』の所収論文「タイ砂糖産業」として刊行した。華僑に依存した産業であった19世紀タイ砂糖産業の歴史的な輸出産業としての構造に言及した論考となっている。 3. アジア経済論の教科書として、平川均名大教授を中心とする研究グループと『新・東アジア経済論』の作成を行なった。タイ糖業とは直接関連しない研究のようであるが、WTOの投資政策と途上国の産業政策との関係は、アジア通貨経済危機以降の砂糖産業の投資政策には、この産業が輸出産業であるため、重要な視点を含んでいる。研究成果は2001年4月にミネルヴァ書房より刊行された。 4. 茨城大学地域総合研究所に外務省所轄のアジア女性基金からの依頼によって茨城県下の定住タイ女性に関する調査を本学の共感である、稲葉、渋谷、岩佐の3先生と共同して行なった。現在報告書の形で取りまとめ中である。
|