2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12630045
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Research Institution | TOKYO GAKUGEI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
久場 嬉子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50014808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松川 誠一 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (20296239)
イト ペング 関西学院大学, 総合政策学部, 助教授 (30285506)
矢澤 澄子 東京女子大学, 文理学部, 教授 (62963252)
藤原 千沙 岩手大学, 人文社会学部, 講師 (70302049)
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Keywords | ケアワーク / 介護労働 / 市場化 / ホームヘルパー / 福祉国家 |
Research Abstract |
二年間の研究実績は、大きく二つに分けられる。 一つは、主に一年目に集中的に行った各種のホームヘルプサービス供給事業体、ホームヘルパー訓練・養成機関、関連の行政機関や労働組合に対する基礎的な聞き取り調査の実施であり、並行して行ったコミュニティ・ケア論やクワジ・マーケット(quasi-market)論などの最近の理論的な文献の検討作業である。聞き取り調査では、ホームヘルプサービスが社会化される過程で、地域的な差が生まれることが十分予想されるため、大都市型、地方都市型(郊外型)、地方都市型(農村型)というタイプ分けをし、大都市型として、横浜市と福岡市を、地方都市型(郊外型)として三田市を、地方都市型(農村型)として湯田町を選び、またサービス供給主体についても主な類型(社協型、直営型、福祉サービス協会など)を選び、それぞれの特徴と相違をクリアにし、比較検討を行った。 二つは、二年目に実施したホームヘルパーの労働と生活実態を把握するためのアンケート調査である。ホームヘルパーの就労形態が、正規雇用から嘱託、パートタイム、アルバイトや有償ボランティア型など多種多様な形態が混在しているため、その複雑な雇用実態を、また雇用・労働条件のみならず、ホームヘルパーの生活実態や家族関係、ジェンダー意識の実態を、さらにケアサービスという対人的なサービス労働はどのような特徴をもつものかを、具体的に把握しうるよう有効な調査票を設計するための研究を重ねた。今回は諸類型のなかから大都市型の横浜市福祉サービス協会を調査対象に選び、調査を実施した。その結果を集計・解析し、介護保険実施直後の現状に関する大変有益な知見を得た。
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Research Products
(2 results)