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2002 Fiscal Year Annual Research Report

日本的雇用慣行の変貌の実証的考察

Research Project

Project/Area Number 12630056
Research InstitutionFuji Tokoha University

Principal Investigator

畑 隆  富士常葉大学, 流通経済学部, 教授 (70192698)

Keywords賃金 / 人事 / 年功賃金 / 日本的雇用慣行 / 能力主義管理 / 鉄鋼業 / 労働組合 / 労使交渉
Research Abstract

本年度は、上記の研究課題に関わる文献を幅広く収集し研究史を吟味するとともに、新日本製鐵(株)の1981年の人事・賃金制度改訂について詳しく考察する研究ノートを執筆した。
新日鐵では、1981年の定年延長の際、「年功的給与」の比率を縮小し、他方で「職務的給与」の比率を拡大した。その概要や主要な論点については、兵藤〓氏他の先行研究でも説明されており、私自身も1996年10月の社会政策学会第93回大会における学会報告と、それをまとめた作品「変貌する日本の雇用と賃金」『社会政策叢書』編集委員会編『今日の賃金問題』社会政策叢書第21集(1997年)の中ですでにふれたところである。
しかし、制度改訂時の交渉経過やその特徴、交渉における論点の全容、職務加給の改訂方法については、これまでの論文では扱われていなかった。そこで、そのような改訂の細部をまとめたものが、研究ノート「S製鉄における賃金制度の交渉-1981年改訂と『年功賃金』の変化-」である。また、本稿では、制度改訂に伴う賃金構造の変化についても、指数化した基本賃金や年齢別賃金の複数年の推移をもとに分析している。
この作品は、戦後しばしば人事・賃金制度の改革をリードしてきた日本の伝統的な大企業において、いわゆる「年功賃金」がどのような労使間の議論を経て修正されつつあるのか、労働組合は進展する能力主義管理にいかなる対応をしてきているのかを深く認識しようとするものである。
ちなみに、本年度は、3年間の研究の最終年度に相当するため、これまでの研究成果をとりまとめた成果報告書の作成を遂行している。上記の研究ノートは、これまでに公表した論文とともに、この成果報告書の中に収録することになっている。

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Published: 2004-04-06   Modified: 2016-04-21  

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