ごみ減量とリサイクルのための経済的手法の有効性評価と制度設計

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12630069
• Research Institution: Toyo University
• Principal Investigator: 山谷 修作 東洋大学, 経済学部, 教授 (00105024)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 和田 尚久 作新学院大学, 経営学部, 教授 (30264683)
• Keywords: ごみ処理有料化 / デポジット / 経済的手法 / リサイクル推進 / ごみ減量化

Research Abstract

本年度の調査研究は,(A)全国の自治体に対するごみ処理有料化に関するアンケート調査,(B)八丈島デポジットに関する住民と販売店に対するアンケート調査の2件を中心に実施した。(A)については,2000年9月に全国694の市と特別区に対して郵送回収と電話での問い合せにより100%回答率を遠成した。その結果,約2割にあたる135市において従量制有料化を実施しており,その内訳は,指定袋やシールが1枚目から有料となる「単純方式」が104市,一定枚数の指定袋やシールを無料配付し,それを上回ると有料で販売する「超過量方式」が26市,一定枚数まで指定袋を原価で販売し,それを上回ると高い価格で販売する「二段方式」が5市であることが明らかとなった。この調査では,各有料方式の制度比較,減量効果,有料化の目的,市民の反応などを分析・整理でき,あわせて無料・指定袋制自治体の有料化に対する意識調査,導入予定,指定袋制にまつわる導入経緯,目的,記名度などに関する知見も蓄積することができた.(B)については,2000年12月に八丈町住民1,000人と飲料販売店100店に対してアンケート調査票を発送し,住民に関しては393通の有効回答(回答率39.3%),販売店に関しては訪問回収も行って64通の有効回答を得た。その結果,デポジットに関する意識・行動と一般環境意識との相関性や,参加店・不参加店それぞれの受け止め方や対応策が明らかになった。

Research Products

• [Publications] 山谷修作: "ごみ有料化施策と市民の反応"月刊廃棄物. 310号. 48-59 (2000)
• [Publications] 山谷修作: "二段方式でごみを有料化した五市の取り組み"月刊廃棄物. 312号. 2-13 (2001)
• [Publications] 山谷修作,和田尚久: "全国都市のごみ処理有料化施策の実態-全都市アンケート調査結果から-"公益事業研究. 52巻3号. (2001)