2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12630098
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹内 信仁 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (00022476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 真子 近畿大学, 商経学部, 講師 (90309344)
柳原 光芳 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 講師 (80298504)
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Keywords | 動学モデル分析 / 地方財政 / 地方公共財 / 財政赤字 |
Research Abstract |
本研究の目的は、経済厚生に直接影響を与えるような地方公共財、あるいは生産外部性を与えるような地方公共財を考慮し、中央政府による地方政府へのコミットメントが地方財政赤字を誘発しつつ行われる環境を描写するマクロ動学モデル(世代重複モデル)を構築すること、並びに現実のデータに基づいた数値シミュレーションを行うことである。以上の目的を踏まえ、本年度においては理論構築の前段階として、現状認識の把握に重点を置いた研究活動を行った。より具体的な実績としては、以下の2点を挙げることができる。 まず第1点としては、地方経済ならびに地方財政の現状を把握することを目的として、研究代表者(竹内)と研究分担者(柳原)により「地域経済の構造と地方財政」を名古屋大学国際経済動態研究センター発行「調査と資料」により公表した。前者が「地域経済と地方財政」を、後者が「地域経済と地方債」を担当した。本稿は以下で述べるように、我々が科学研究費補助金をもとに運営している研究会において報告予定であると同時に、本稿の一部を拡張したものについては来年度の日本地方財政学会においても報告されることが既に決まっている。 第2点としては、上記の研究による現状分析を補完することも視野に入れ、モデルをより現実的に適合させるため、学内において研究会を4回開催した。各回学内外より2人の報告を求め、特にそのうち1人については政府関係者からの報告を求めた。また、もう1人についても、本研究の目指すモデル構築に有益な示唆を与えうる報告を求めた。
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