2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640007
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
伊藤 日出治 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (70091783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 建三 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (00006561)
舘岡 淳 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (40006565)
宇田 敏夫 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (20006589)
鳥巣 伊知郎 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (50323134)
三上 健太郎 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (70006592)
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Keywords | 楕円モジュラー関数 / モジュラー方程式 / 楕円曲線 / 虚数乗法論 / モンスター単純群 / 一変数化方程式 / 擬巡回性 |
Research Abstract |
モジュラー方程式について、今年度つぎのような新たな知見を得た。 1.アルゴリズムの改良(メモリー過消費の回避)により、j(Z)のモジュラー多項式の具体形を位数が素数pのケースでp=199まで求めることに成功した。(いままでの最高値はp=151であった。) 2.モンスター単純群の各共役類にモジュラー関数が対応しており、それらはモジュラー方程式をもつ。その具体形を共役類2Aから7Aまでについて求め、係数をpの平方を法としてみたとき、j(Z)の場合のように擬巡回性を持つかどうかを調べた結果、j(Z)のような正傾型巡回性のほかに反傾型巡回性を持つケースや例外もあることが判明した。 3.pが法6で1と合同のときは、j(z)の位数pのモジュラー多項式の定数項は0であるが、Xの2乗の係数やXYの係数が小さな素数の積になることが数値的に確認された。これは、pが法6で1と合同でないときは、定数項が小さな素数の積に分解するという既知の事実に対応するものと考えらる。また、j(z)の3乗根関数のモジュラー多項式においても同様の事実が成立していることも観察された。
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