2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640012
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
清田 正夫 東京医科歯科大学, 教養部, 教授 (50214911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 倶幸 東京農工大学, 工学部, 教授 (30134795)
野村 和正 東京医科歯科大学, 教養部, 教授 (40111645)
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Keywords | 有限群 / カルタン行列 / アソシエーションスキーム |
Research Abstract |
清田と和田は、村井正文と共同で、有限群のブロックに関するカルタン行列の固有値と単因子が一致する場合を研究し、特にp-可解群についてはカルタン行列の固有値と単因子が一致する条件がブロックに属す既約ブラウアー指標がすべて高さ0であることを証明した。またブロックの不足群が(巡回群、2面体群、準2面体群、4元数群であるとか、正規部分群である等の)特別な条件を満たすときには、カルタン行列の固有値と単因子が一致する場合を完全に決定することができた。これらの結果は、関連する結果とともに和田、村井、清田の共著論文として掲載予定である。この論文中で我々は、カルタン行列の最大固有値が整数であるとき、その値はブロックの不足群の位数に一致すること(予想1)、およびカルタン行列の最大固有値がブロックの不足群の位数に一致するすれば、固有値と単因子が集合全体として重複度もこめて一致すること(予想2)を予想した。現在和田と清田はこの予想の証明に取り組んでいる。清田は素数Pが4を法として3と合同で、P-ブロックに属す既約ブラウアー指標の個数が2個の場合について、予想1と予想2を証明した。この結果は、清田により有限群草津セミナー(草津、2001年8月)で口頭発表された。さらに清田は、カルタン行列が2つのパラメーターを持つ特別な形のとき予想2を証明し、予想1をある条件のもとで解決した。現在この条件を研究中である。これらの結果は、清田により有限群のコホモロジー論研究集会(京都大学数理解析研究所、2001年9月)で口頭発表された。 清田は巡回ブロックのカルタン行列の固有値が非常に限られた形であることをアソシエーションスキームの理論より示した。この結果と他の実例より、和田、清田は予想1, 2を含む強い予想を考察し熊本大理学部でのセミナー(2001年2月)で口頭発表した。
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Research Products
(1 results)