2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640023
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡部 隆夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30201198)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 洋平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00093477)
難波 誠 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60004462)
山本 芳彦 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90028184)
小川 裕之 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70243160)
藤原 彰夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30251359)
|
Keywords | エルミート定数 / 代数群 / 節約理論 / 旗多様体 / アデール幾何 |
Research Abstract |
本研究の目的は,代数的な等質空間において数の幾何の理論とアデール解析的な手法を使い,有理点,整数点の分布状態や高さの評価を与えることである.本年度の研究では,大域体上の旗多様体に対し,小さな高さを持つ有理点の有無を測る尺度として,或る一つの定数(基本エルミート定勢と呼ばれる)を導入し,その性質について調べた.より具体的に次のような結果を得た. 以下Kは大域体として,GはK上定義された連結簡約可能代数群,QはそのK上定義された極大放物的部分群とし,旗多様体X=Q\Gを考える.XのK有理点の集合をX(K)で表す.GおよびQのアデール群をG(A), Q(A)として,そのユニモジュラー部分群をG(A)', Q(A)で表す.G(A)'のQ(A)'による商空間をYで表せば,YはX(K)を含む局所コンパクト空間になる.Qに対応する単純ルートを使って,Y上に自然な高さ関数H : Y→Rが定義される.実数T>0に対し,B(T)は高さがT以下のYの点からなる集合とする.任意のG(A)'の要素gに関して,Γ(g)=min{H(xg)|x∈X(K)}によりG(A)'上の関数を定義し,Γのとる最大値をγ(G, Q, K)とおき,これを基本エルミート定数と名づける.このような最大値の存在は代数群の簡約理論から保証される.このγ(G, Q, K)について,幾つかの関手的性質(係数制限関手による不変性,Gのある種の中心拡大による不変性など),ランキン型不等式の拡張,ミンコフスキー-ラフカ型の下からの評価等が成り立つことを証明した.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] T.Watanabe: "Hermite Constants of Division Algebras"Monatshefte fur Mathematik. 135. 157-166 (2002)
-
[Publications] T.Watanabe: "Fundamental Hermite Constants of Linear Algebraic Groups"Journal of Japan Math Soc. (to appear).
-
[Publications] T.Watanabe: "The Handy-Littlewood Property of Flag Varieties"Nagoya Math. Journal. (to appear).