2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640054
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 浩嗣 北見工業大学, 工学部, 教授 (50210472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 文彦 北見工業大学, 工学部, 助教授 (20274433)
鈴木 範男 北見工業大学, 工学部, 助教授 (80211986)
河野 正晴 北見工業大学, 工学部, 教授 (40170203)
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Keywords | 単純楕円特異点 / 楕円型Lie環 / loop群 / 楕円型Weyl群 / affine Lie環 / Painleve方程式 / 単純特異点 |
Research Abstract |
山田は、楕円型Lie環を用いた単純楕円特異点とその普遍変型空間の構成を研究中である。その為にSlodowy-山田は、SL(2,Z),楕円型Weyl群が作用する空間Xを楕円型Lie環から構成した。この空間XにはWess-Zumino-Witten項を用いることに依りdouble loop群が作用し、その不変式環を研究することが重要となる。その為には、Slodowy-Helmkeのloop群を用いた単純楕円特異点の構成との関係を調べなくてはならなかった。そこで、我々は、無限次元空間P(楕円曲線上の正則G-束の族の切断全体上のC^*-bundleを考えたようなもの)から出発して、空間Pのloop群による商空間として空間Xが、double loop群の商空間としてaffine Lie環に対応するaffine Lie群が得られることを示した。これは、楕円曲線上のフローケ理論(微分方程式とモノドロミーの対応関係)を構成したことになる。これに依り、空間Xに於けるdouble loop群の軌道とaffine Lie群に於けるloop群の軌道が1:1に対応することが分かり、不変式環としては、affine Lie群の指標環を考えれば良いことが分かった。これに依り、基礎部分がで来たので、単純楕円特異点のLie環論的構成が次の目標となる。 共同研究者の渡辺は、PainleveIV-型方程式の有理解の研究の為に、4次元空間における正多面体24-包体を解析し、この各頂点更に各面の重心にPainleveIV-型方程式の有理解が対応することを明らかにした。これは、Painleve方程式の解構造を明らかにする為の重要な一歩である。 最近、斉藤-寺島(神戸大学)に依り、Painleve方程式と単純特異点の内在的関係が示唆された。それを受けて、山田-鈴木-渡辺は、affine Lie環を用いたPainleve方程式の構成を研究中である。(野海-山田(神戸大学)とは異なる視点である)
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