2000 Fiscal Year Annual Research Report
2階のヴェンチェル境界条件をもつ拡散過程に対する解析的アプローチとその応用
Project/Area Number |
12640111
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
土谷 正明 金沢大学, 工学部, 教授 (50016101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河上 肇 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (20240781)
金川 秀也 金沢大学, 工学部, 教授 (50185899)
勘甚 裕一 金沢大学, 工学部, 教授 (50091674)
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Keywords | 拡散過程 / ヴェンチェル境界条件 / 基本解 / 微積分方程式 / 確率過程の強近インス / モンテカルロシミュレーション / 離散ハンケル空間 / アトム分解 |
Research Abstract |
リーマン空間の領域において,2階のヴェンチェル境界条件をもつ拡散過程のリーマニアンボリュームに関する確率密度関数の存在を,対応する拡散方程式の基本解を構成することを通じて示した.これから特に境界上の局所時間の分布法則に境界条件がどのように係わるかを明示することができた.ここで扱った境界条件は通常の解析の理論では出てこないものであるが,その解を基本解のレベルで与えたことになる.これらは確率論とPDEの研究会で口頭発表し更に論文として公表すべく準備している.これらの結果の幾何学的な基礎として必要な領域のC^∞スムージングについての結果も示し論文として公表した. またOgura, Tomisakiとともに,二つの拡散過程の重ね合わせとして与えられるマルコフ過程について調べた.特に境界層の上に導かれる微積分方程式の強解の存在を導きそれを利用して重ね合わせ過程のフェラー性を解析的に示した.さらに反射壁ブラウン運動についてペナルティ法を用いて強近似を与え,そのモンテカルロシミュレーションをおこなった.以上は研究論文として公表した. 関連して実解析的な結果として離散ハンケル空間に対するハーディの不等式に類似のものを得た.この結果を得るためにこの空間のアトム分解を利用した.これらも論文として公表済みである.
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[Publications] Y.Ogura,M.Tomisaki,M.Tsuchiya: "Existence of a strong solution for an integro-differential equation and superposition of diffusion processes,"Stochastics in Finite and Infinite Dimensions (Trends in Mathematics) Birkhauser. 341-359 (2001)
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[Publications] H.Kawakami,M.Tsuchiya: "C^∞ smoothing of manifolds of fractional order and basic properties of the Whitney topology on the spaces of Holder maps"International Journal of Applied Mathematics. (印刷中).
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[Publications] Y.Kanjin,M.Satake: "Inequalities for discrete Hardy spaces"Acta Mathematica Hungarica. 89・4. 301-313 (2000)
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[Publications] S.Kanagawa,Y.Saisho: "Strong approximation of reflecting Brownian motion using penalty method and its application to computer simulation"Monte Carlo Methods and Applications. 6. 105-114 (2000)
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[Publications] 小川重義,金川秀也: "確率微分方程式の数値解法2,応用編"日本数学会「数学」論説. (出版予定).