2002 Fiscal Year Annual Research Report
半正定値計画問題の情報幾何的及びJordan代数的構造の研究とその応用
Project/Area Number |
12640122
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小原 敦美 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (90221168)
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Keywords | 半正定値計画問題 / 情報幾何 / Jordan代数 / 曲率 / 行列微分不等式 |
Research Abstract |
本研究の目的はSDP問題に対して情報幾何,Jordan数の観点から接近することにより,この問題の数理的な性質を明らかにし,その知見をアルゴリズム開発に活かし、さらに理工学における様々な問題にSDPによる最適化を応用し,解決してゆくことであった. 1.昨年,咋年度,SDPによる最適化を用いて関数の行列微分不等式の数値解法を開発し,これを多次元に拡張し,行列偏微分方程式を解けるようにした. その手法においては三角多項式による級数展開を用いていたが,簡単な変数変換で多項式による展開も取り扱えることを示した.さらに制御理論に源泉をもつアイデアを使うことで有理関数による級数展開もあつかえることも示した.これにより,級数の次数を大きく上げることなく十分な精度で解を近似できることができるようになった. この結果は,計測自動制御学会部門大会で発表の予定である. 2.昨年度Jordan代数の二乗の元の集合として定義される対称錐(自己双対かつ等質な凸錐)上の情報幾何構造を考えるとその接続の族(Alpha接続)による測地線たちの中点が一般にべき平均(Power mean)の族となることを示した. それとは別に以前の研究結果(裏面と2番目の文献)で,二重自己平行部分多様体と呼ばれる特殊な集合の性質を論じていた. 与えられた2点がある二重自己平行部分多様体Mに属するとき,そのPower meanもまたMにぞくすることを示した. この結果は,昨年準備中であったプレプリントGeodesics for Dual Connections and Means on Symmetric Conesに加筆して投稿中である.
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[Publications] 山口, 小原, 松本, 井手: "IQC条件を満たす多入出力系ゲインスケジューリング飛行制御則の設計"日本航空宇宙学会論文集. 50-581. 242-248 (2002)
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[Publications] K.Uohashi, A.Ohara: "Jordan Algebras and Dual Affine Connections on Symmetric Cones"Positivity. (To appear). (2003)