2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640230
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Research Institution | the University of Tokyo |
Principal Investigator |
上野 宗孝 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30242019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 浩 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (40135299)
田村 元秀 国立天文台, 赤外線天文学観測システム研究系, 助教授 (00260018)
土井 靖生 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70292844)
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Keywords | 赤外線観測 / Tタウリ型星 / 変光現象 / モニター観測 / 赤外線カメラ / 星生成領域 |
Research Abstract |
本研究の目的は、Tタウリ型星の近赤外線波長域における強度変化のモニター観測を行い、時間変動が何に起因するかを明らかにすることである。この結果からTタウリ型星の光球面の表面状態や星周円盤の構造に関する制限が与えられる。特に赤外線波長域でのモニター観測は非常に限られた天体と、限られた時間間隔のものしか存在していない。 本研究に用いた観測装置としては512×412画素InSb検出器を用いたカメラと小望遠鏡との組み合わせで、全視野47分角×38分角という広視野を実現し、複数のTタウリ型星を同時に観測することができるものとした。さらに同一視野内に、非変光星を導入することが可能であり、これを2次標準星として用いることにより、精度の良い測光観測が可能である。InSb検出器の駆動には、汎用画像検出器コントローラCOGITO-3システムを改良したものを用いた。 Tタウリ型星や若い天体の時間的な変動を目的としたモニター観測は現在でも非常に限られたものしか存在していない。若い天体の変光性に関しては、1962年にHerbigらにより報告されているが、Tタウリ型星の変光に関する本格的観測は1994年Herbstらによって可視光サーベイが行われたものと、赤外線波長域でCohen & Schwartz(1976), Hutchinson et al. (1989)そしてSkrutskie(1996)などによって行われたものがある。本研究による観測の結果、おうし座領域を中心とする、Tタウリ型星の時間モニターデータが系統的に蓄積された。この結果を基礎データとして、フォローアップ観測することによりTタウリ型星の主星および円盤の活動性について新たな知見が開かれていくものと期待している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ishiguro, M, Ueno, M 他: "First Detection of an Optical Dust Trail along the Orbit of 22P/Kopff"The Astrophysical Journal. 572. L117 (2002)
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[Publications] M.Ueno, 他: "Infrared camera onboard Venus climate orbiter (VCO)"IR Space Telescopes and Instruments, SPIE. 4850. 157 (2003)
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[Publications] Ishitsuka, J.K., Ueno M, 他: "VLBI Monitoring Observation of the Semi-Regular Variable Star R Crateris"Pub. Astron. Soc. Japan. 53. 2074 (2001)
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[Publications] Ueno, M: "Survey of Vega-like stars and observational study of planet formation with ASTRO-F"Planetary Systems in the Universe, IAU. 202. 105 (2003)
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[Publications] Ueno, M., 他: "Focal Plane Instruments onboard HII/L2 Mission (SPICA)"Mid-and Far Infrared Astronomy and Future Space Missions. 197 (2000)
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[Publications] M.Ishiguro, M.Ueno, 他: "Development of zodiacal light observation system: WIZARD"Specialized Optical Developments in Astronomy, SPIE. 4842. 27 (2002)