2000 Fiscal Year Annual Research Report
種々の宇宙論的観測に対する重力レンズ効果とそれを用いて、宇宙論的パラメータの決定
Project/Area Number |
12640249
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
二間瀬 敏史 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20209141)
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Keywords | アインシュタイン・リング / 重力レンズ / 宇宙定数 / ハッブル・パラメータ / 宇宙背景輻射 |
Research Abstract |
アインシュタイン・リング0047-2808の観測から光源とレンズの赤方偏移、リング半径、レンズの速度分散などの観測から宇宙定数への制限が与えられる。すばるクラスの望遠鏡の観測を念頭におき詳しいレンズ銀河の理論モデルを決めることで、宇宙定数に関する制限が与えられることを示した。 0957+561重力レンズ系については二つの像間の変光の時間差からハッブル・パラメータが決められるが、レンズモデルに不定性があるためハップル・パラメータにも不定性が残る。その不定性は、重力レンズに寄与している銀河団の影響である。この銀河団の影響を明らかにするため銀河団まわりのweak shear fieldから銀河団の質量分布を再構成した。 宇宙背景輻射に関してはホット・スポット間の2点相関関数における重力レンズ効果を計算し、それが十分観測可能であることを示した。タイプIa超新星に関しては重力レンズによって同じ赤方偏移であっても観測される光度にばらつきが現れる。そのばらつきのシグマ8や密度パラメータの依存性を明らかにした。クェーサー統計ではクェーサーの高度関数の重力レンズによる増光の影響を調べ関数形の変化を明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Tada,T.Futamase: "A Determination of the Hubble Parameter with the Gravitational Lens System PG1115+080"Progress of Theoretical Physics. 104. 971-980 (2000)
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[Publications] J.Schmalzing,M.Tukada,T.Futamase: "Effect of Weak Lensing to the Tempology of CMB Maps"Astrophysical Journal Letter. 544. 83-86 (2000)
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[Publications] Y.Itoh,T.Futamase,H.Asada: "Equation of Motion for relativistic compact binaries with strong field point particle limit"Physical Review D. 62. 064002-1-11 (2000)
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[Publications] K.Umatsu,T.Futamase: "Detection of Dark Matter Concentration in the Field of CL1604+4304 from weak lensing Analysis"Astrophysical Journal Letter. 539. 5-8 (2000)
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[Publications] M.Takada,E.Komatsu,T.Futamase: "Gravitational Lensing Effect on the Correlation of the Hotspots in CMB"Astrophysical Journal Letter. 533. 83-85 (2000)
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[Publications] T.Hamana,T.Futamase: "A new measure of σ_8 using the lensing dispersion in high-z type Ia SNe"Astrophysical Journal. 534. 29-33 (2000)