2001 Fiscal Year Annual Research Report
Large Extra Dimension の物理
Project/Area Number |
12640275
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
林 青司 神戸大学, 理学部, 教授 (80201870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 眞人 神戸大学, 理学部, 助手 (30183817)
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Keywords | Extra Dimension / 階層性問題 / 高次元ゲージ理論 |
Research Abstract |
今年度は、Large Extra Dimensionに関する二つのテーマについて研究を行った。 その内容は以下にまとめる通りである。 1.オービフォールドのExtra Dimensionを持つ高次元ゲージ理論における量子効果に関する研究 代表者は1998年に、幡中、稲見両氏との共著で、Extra Dimensionを持つ高次元ゲージ理論を用いた「階層性問題」の解法を提案した。今回の仕事では、このシナリオをExtra Dimensionがオービフォールドの場合に拡張して、量子補正の効果を議論した。オービフォールド化で得られる有効理論がこの量子効果のために大きく変更される事を示した。以下の論文にまとめ、学術雑誌に投稿中である: "The Hosotani Mechanism in Bulk Gauge Theories with an Orbifold Extra Space S^<**>1/Z(2)",Masahiro Kubo, C.S.Lim, Hiroyuki Yamashita, hep-ph/0111327(2001). 2.高次元ゲージ理論とHiggs機構に関する研究 上で述べた、高次元ゲージ理論を用いた階層性問題の解法のシナリオにおいては、Higgsは高次元ゲージ場のExtra Dimension方向の成分と見なされる(Gauge-Higgs unification)。しかしながら、最近のShaposhnikov等の主張によると、この成分をゲージの自由度で消去することが可能であり、その結果Higgs機構と同様に4次元世界でのゲージ場が質量を持ちうるとの事である。この議論はもっともらしいものではあるが、一方において、我々が提唱するGauge-Higgs unificationのシナリオでは、このExtra Dimension方向の成分はHiggs場として物理的に残るはずである。そこで、我々は、この論点を明確にすべく研究を行い、Higgs場と見なしているゼロ・モードに関してはゲージの自由度による消去ができない事、またゼロ・モード以外については、Shaposhnikov等の主張のとおりに、Higgs機構が可能なことが分かった。その結果をまとめた論文を現在準備中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Kobayashi: "PSEUDO DIRAC SCENARIO FOR NEUTRINO OSCILLATIONS"Physical Review. D64. 013003-1-013003-10 (2001)
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[Publications] M.Sakamoto: "SPONTANEOUS BREAKING OF THE C, P, AND ROTATIONAL SYMMETRIES BY TOPOLOGICAL DEFECTS IN EXTRA TWO DIMENSIONS"Physical Review. D65. 065004-1-065004-18 (2002)
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[Publications] S.Matsumoto: "SPONTANEOUS BREAKING OF THE ROTATIONAL SYMMETRY INDUCED BY MONOPOLES IN EXTRA DIMENSIONS"Physics Letters. B518. 163-170 (2001)
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[Publications] C.S.Lim: "HIGH ENERGY PHYSICS PROCEEDINGS, 30TH INTERNATIONAL CONFERENCE, ICHEP 2000"World Scientific Publishing Corn. 1480 (2001)