2000 Fiscal Year Annual Research Report
両親媒性複雑液体の圧力誘起構造相転移とそのダイナミクス・カイネティクス
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12640377
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
瀬戸 秀紀 広島大学, 総合科学部, 助手 (60216546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 道弘 東京大学, 物性研究所, 助手 (90301150)
武田 隆義 広島大学, 総合科学部, 助教授 (70034593)
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Keywords | 中性子小角散乱 / 中性子スピンエコー / メゾスコピック構造 / 両親媒性 / マイクロエマルジョン / 圧力誘起構造相転移 / リン脂質人工モデル膜系 / インターデジテイション相 |
Research Abstract |
本研究は界面活性剤や脂質など親水基、疎水基の双方を持つ両親媒性分子が水や油と共に形成する複雑液体系を対象とし、これらが作る数十〜数百オングストローム程度の特徴的長さのメゾスコピック構造の圧力依存性を調べ、その構造形成要因を探るのが目的である。我々はこれまで界面活性剤AOT、重水、デカンからなる系について圧力誘起構造相転移が起きることを示し、その特徴を温度依存性と比較することにより明らかにしてきた。そこで本研究では、まず同様の系を取り上げ、中性子小角散乱、及び中性子スピンエコー法を用いて更に詳細に調べた。特に油と疎水基との相互作用が構造形成の要因となっていることが分かっているため、オクタン、ヘキサンなど他の種類のアルカンを用いて調べた。この結果、構造変化の圧力依存性はアルカン濃度の違いだけでは説明できないことが分かった。また中性子スピンエコー法については、実験準備として圧力セルを1000気圧以上まで上げれるよう改造し、更に5000気圧対応の圧力ポンプを購入した。次年度以降はこのセルを主に用いて、ダイナミクス測定を行う予定である。 更に我々は研究対象を生体モデル膜物質であるリン脂質系に拡張し、DPPC/水系を加圧した場合に現れるインターデジテイション相の特徴について、中性子小角散乱実験を行って調べた。この結果、DPPC/水/エタノール系の温度・圧力相図を作ることができた。このデータの詳細については現在解析中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Kawabata,M.Nagao,H.Seto,T.Takeda: "NEUTRON SPIN ECHO STUDIES ON EFFECTS OF TEMPERATURE AND PRESSURE IN DYNAMICS OF A TERNARY MICROEMULSION"Studies in Surface Science and Catalysis. 132. 209-212 (2001)
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[Publications] Y.Kawabata,M.Nagao,S.Satoh,H.Seto,T.Takeda: "Development of the Measurement System of Neutron Spin Echo Spectrometer ISSP-NSE at JRR-3M"Journal of the Physical Society of Japan. (印刷中).
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[Publications] M.Nagao,H.Seto,Y.Kawabata: "Carbon Number Study on Self-Assemble Mechanisms in AOT/D_2O/n-alkane Microemulsion Systems"Journal of the Physical Society of Japan. (印刷中).
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[Publications] S.Komura,T.Takeda,Y.Kawabata,S.K.Ghosh,H.Seto,M.Nagao: "Dynamical fluctuation of the mesoscopic structure in temary C_<12>E_5-water-n-octane amphiphilic system"Physical Review E. (印刷中).
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[Publications] Y.Kawabata,M.Nagao,H.Seto,T.Takeda: "Neutron Spin Echo Study on the Effects of Temperature and Pressure in a Temary Complex Fluid System"Statistical Physics(ed.M.Tokuyama and H.E.Stanley), AIP Conference Proceedings. 519. 193-195 (2000)