2000 Fiscal Year Annual Research Report
過去100年間の大地震の震源過程解析と全国アスペリティマップの作成
Project/Area Number |
12640404
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山中 佳子 東京大学, 地震研究所, 助手 (30262083)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷹野 澄 東京大学, 地震研究所, 助教授 (80134659)
菊地 正幸 東京大学, 地震研究所, 教授 (20046147)
|
Keywords | アスペリティ / 震源過程 / 再来地震 / カップリング率 / 東北地域 / 三陸沖地域 |
Research Abstract |
地震時の断層すべりは決して一様ではなく、大きくすべるところ(アスペリティ)とそうでないところがある。このような不均一性は地震の発生パターンや強震動の発生を規定すると考えられている。 本研究では1900年代に日本付近で起きたM6.5以上の地震について、気象庁が設置した強震計の記録を収集し、震源過程を解析して日本付近のアスペリティ分布、大地震が再来している地域については破壊過程の再現性や連動性の地域差、内陸地震に関しては破壊パターンと活断層の形状を明らかにしようとしている。収集すべき煤またはインク書き記録は全部で約3500枚、そのうち今年度約2000枚を収集した。解析は主に東北地方の沈み込みに伴う地震を選び、解析手法を確立し、東北地方のアスペリティマップを作成した。三陸沖では、 ●アスペリティは重なることなく離散的であること、 ●その場所はあらかじめ決まっているということ ●アスペリティサイズはおおむね30km程度で、単独で地震を起こしたとするとM7クラスであること ●隣り合うアスペリティが連動してすべると十勝沖地震のようにM8クラスの地震になるうるということ ●破壊は浅い方から深い方へ進展すること ●アスペリティにおけるカップリング率はほぼ100%であること という特徴を明らかにすることができた。また、東北地方の太平洋側のアスペリティの場所を特定することができた。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 山中佳子,永井理子,菊地正幸: "三陸における再来大地震の震源過程の比較研究"地球惑星科学関連学会2000年合同大会予稿集. Sa-005 (2000)
-
[Publications] M.Kikuchi,Y.Yagi,and Y.Yamanaka: "Source process of the Chi-Chi, Taiwan, earthquake of September 21,1999 inferred from teleseismic body waves"Bull.Earthq.Res.Inst.. 75. 1-13 (2000)
-
[Publications] Y.Yagi and M.Kikuchi: "Source rupture process of the Kocaeli, Turkey, earthquake of August 17,1999, obtained by joint inversion of near-field data and teleseismic data"Geophys.Res.Lett. 27. 1969-1972 (2000)
-
[Publications] 菊地正幸: "大地震の発生予測と都市の地震防災"かんぼ資金. 268. 10-15 (2000)