2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640407
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久家 慶子 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50234414)
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Keywords | 放射エネルギー / 地震エネルギー / Apparent Stress / Radiated Energy / K-Net / Source Parameters |
Research Abstract |
本研究の主目的は、浅発地震の地震波放射エネルギー(ES)を推定し、地震規模の関数としてスケーリングすることである。解析は、気象庁マグニチュー4.0以上の地震について行うこととし、K-NETにより収録された1997年3月より1999年10月までと2000年鳥取県西部地震の記録のうち115個の地震について地震波放射エネルギーを推定した。ESを推定する手法はKanamori et al.(1993)を基にし、震源距離200km以内の速度波形を二乗した波形を時間積分することによった。SV波とSH波のラディエーション・パターンを考慮してもESの推定結果は有意には向上しなかった。ESの推定結果を向上させた最も重要な要素は観測点補正であった。観測点補正の計算に際して、地表から30mの深度までのS波平均速度が500m/sec以上の観測点をStiff sites、500m/secより遅い観測点をSoft sitesと分類して、それぞれ補正パラメータを求めた。観測点補正はStiff sitesについて得られた補正値を、全観測点に適用する方法で行った。深さ50km以浅の地震を全て用いてエネルギー推定した結果、サイスミックモーメント(M0)に対するESの比、ES/M0比はほぼ一定で、その平均は約9.10×10-5であった。深さが15km以浅の浅発地震のES/M0比は、上記の平均値に比べやや大きくなる傾向が認められた。この浅発地震に対する観測結果は、南部カリフォルニアにおける観測事実に矛盾しない。しかしながら、日本におけるデータセット全体については、特に15kmから50kmの地震については、南部カリフォルニアにおける浅発地震の結果とは異なり、ES/M0比はほぼ一定でありながらかつ低めに求まった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Kobayashi,J.Mori,K.Sato: "Estimates of Radiated Energy for Moderate Shallow Earthquakes in Japan"Eos,Transactions, American Geophysical Union. 81. F843 (2000)
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[Publications] Y.Kase,K.Kuge: "Selection of fault geometry using reconstruction of dynamic source parameters"Eos, Transactions, American Geophysical Union. 81. F886 (2000)
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[Publications] J.Mori,K-F,Ma: "Slip Velocity Estimates of the 1999 Chi-Chi, Taiwan, Earthquake : New Observations of Fault Dynamics"Eos, Transactions, American Geophysical Union. 81. WP140 (2000)