2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640461
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宇井 忠英 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10007164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 充 福岡大学, 理学部, 講師 (50309887)
中川 光弘 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50217684)
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Keywords | 火山 / 北海道 / 噴火 / 自然災害 / 放射年代測定 |
Research Abstract |
この研究では北海道の完新世の各火山について、それぞれ完新世の噴火の噴火様式・規模・噴火の推移・噴火年代を定量的に把握して、各火山の活動特性を明らかにすることを目的としている。 研究分担者奥野によって本研究開始当初から行われてきた完新世の噴火年代を放射性年代測定により決める研究はニセコ火山のイワオヌプリ、大雪山の旭岳、屈斜路カルデラのアトサヌプリにおいて噴火年代を得ることが出来た。 今年度は研究協力者に隅田まりを迎えて摩周カルデラのカルデラ形成噴火の噴火シナリオについて調査研究が行われた。注目すべき成果としては噴火が冬季ではなかったこと、初期のマグマ水蒸気噴火から破局的なプリニー式噴火の開始まで少なくとも1ヶ月経過していることが明らかにされた。 研究代表者は活火山の活動度評価手法についての研究グループに参画した。定量的な活動度評価として、噴出量累積階段図の作成が従来から提案され、各火山の研究報告にこの情報が含まれるようになり始めたが、全ての活火山について十分な精度で情報が得られていない。現状では1)完新世での噴火活動の時期・最大噴火規模・噴出物が山麓に達した実績の有無、2)近年の火山観測により火山性の異常現象が検出された実績、を総合して活動度を評価するのがよいとの結論を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tadahide Ui et al.: "Pyroclastic surges discharged during the 2000 eruption of Usu volcano, Japan"International Congress Mount Pelee 1902-2002 Program and Abstract. 41 (2002)
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[Publications] Mitsuhiro Nakagawa et al.: "Tyatya Volcano, southwestern Kuril arc : Recent eruptive activity inferred from widespread tephra"The Island Arc. 11. 236-254 (2002)
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[Publications] 宇井忠英: "活火山の定義改定とランク付け"砂防と治水. 35・5. 12-14 (2002)