2001 Fiscal Year Annual Research Report
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12640479
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
山本 修一 創価大学, 教育学部, 教授 (20182628)
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Keywords | TMAH / 熱分解メチル化法 / 古環境解析 / 環境指標化合物 / 堆積有機物 / ODP Leg 167, Site 1017 |
Research Abstract |
本研究では、熱分解メチル化法によりカリフォルニア沖堆積物を用いて気候変動による有機物組成に対する影響を調べた。現在解析中であるが、主に着目した有機物は、リグニン、脂肪酸、フィトールなどと本研究によって新たに見出されたω-Cyclohexane-C180Hなどの一連のシクロアルキルアルコール類と6,16-/8,16-/9,16-/10,16-diOH C16:2 acidなどの多様な海洋性クチン酸類である。 リグニンの変動については昨年度報告した通りであるが、植物プランクトンに由来するC14-C18脂肪酸とフィトールは堆積物当たりの濃度として、後者が時代と共に減少が大きいものの概ね同様の変動を示し、氷期に少なく、後氷期で多かった。この変動傾向は、リグニンが氷期で多く、後氷期で少ないという傾向と対照的であった。 ω-Cyclohexane-C180Hなどの一連のシクロアルキルアルコール類は、起源はバクテリアに由来するものと考えられるが、これらの変動の全体的な傾向は、植物プランクトン由来の脂肪酸と同様であったが、後氷期では短周期で大きく変動することがわかった。 6,16-/8,16-/9,16-/10,16-diOH C16:2 acidなどの多様な海洋性クチン酸類は、全部で9グループのものが見出された。これらのほとんどは陸上植物に由来するクチン酸類と異なる構造をしていることから海洋性のものと考えられた。興味深いことに、これら海洋性クチン酸類は、過去数万年間に短周期で変動することがわかった。特に過去1万年以前で大きな短周期での変動がみられ、ダンスガード・オシュガーサイクルなど、短周期気候変動との関わりが期待される。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 山本修一: "TMAH法による高分解古環境変動の解析のための基礎的研究"創価大学教育学部論集. 49. 61-78 (2000)
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[Publications] 山本修一: "陸上植物由来有機分子(リグニン)の環境情報を解読する"月刊 海洋. 32. 623-627 (2000)
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[Publications] Ryoshi Ishiwatari et al.: "Variations in organic carbon isotopic composition in sediments at site 1017 during the last 25 k.y."Proceedings of the ocean drilling program, scientific results. 167. 273-276 (2000)
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[Publications] Ryoshi Ishiwatari et al.: "Source of organic mater in sinking particles in the Japan Trench : molecular composition and carbon isotopic analyses"Dynamics and characterization of marine organic matter. Eds., N.Handa et al., By TERRAPUB/Kluwer. 141-168 (2000)
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[Publications] Hiroshi Ujiie et al.: "Upward decrease of organic C/N ratios in the Okinawa Trough cores : proxy for tracing the post-glacial retreat of the continental shore line"Palaeogeography, palaeoclimatology, palaeoecology. 165. 129-140 (2001)