2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640480
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
兵藤 博信 岡山理科大学, 自然科学研究所, 講師 (50218749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板谷 徹丸 岡山理科大学, 自然科学研究所, 教授 (60148682)
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Keywords | 原生代玄武岩質岩脈 / 輝石 / 完全自動レーザー段階加熱 / ^<40>Ar / ^<39>Ar年代測定 / レーザーマイクロプローブ |
Research Abstract |
平成12年8月8日〜9月2日にわたり、カナダオンタリオ州中部地域に広範に分布する原生代初期から後期の玄武岩質岩脈を28カ所において試料採取した。変質を伴っている試料も多いが輝石、斜長石からなる玄武岩質である。これらから新鮮な斜方輝石、単斜輝石を分離し、^<40>Ar/^<39>Ar年代測定を行うため、中性子照射を行った。照射スケジュールの関係上、これらの試料の測定は、まだ実施していない。今後段階加熱実験で得られるArrhenius plotから拡散定数を求め、閉止温度を見積もっていく。 測定においては、磁場制御の高度安定化を実現し、イオン電流の迅速測定を可能にした。前年度に完成させたレーザー加熱法の自動温度制御プログラムをこれに組み合わせることにより、完全自動レーザー段階加熱単結晶年代測定システムを完成させた。 平成12年11月に自動XYZステージを購入し、既存のシステムを大幅に変更することなく、測定系を改良中である。ちょうど自動化された電子線マイクロプローブアナライザーと同じように自動XYZステージを用いた試料位置の登録とそれらを連続的に測定するための同じ位置を再現するプログラムを開発中である。最終的には、そのプログラムと前述の自動測定プログラムを結合させることにより薄片を用いたレーザーマイクロプローブ^<40>Ar/^<39>Ar年代測定の自動化を実現する予定である。その際、試料を接着などの方法を用いずに完全に自由な状態でなおかつレーザー照射の衝撃で移動しないように固定することが困難であったが、2枚のワッシャーを用いて薄片の下に置いたワッシャーの穴とその厚みで自由空間を確保し、薄片の上に置いたワッシャーの重みで固定する方法が有効であることがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 兵藤博信: "レーザーマイクロプローブ^<40>Ar/^<39>Ar年代測定"地学雑誌. 109. 827-835 (2000)
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[Publications] 兵藤博信: "レーザー段階加熱^<40>Ar/^<39>Ar年代測定自動化システム"岡山理科大学自然科学研究所研究報告. 26. 41-59 (2000)
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[Publications] Nam,T.N.: "Early Proterozoic tectonothermal event south of the red river shear zone in Vietnam:First evidence from ^<40>Ar/^<39>Ar dating of single grain hornblende."Vietnam National University Journal of Science Natural Sciences. 16. 26-34 (2000)
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[Publications] Nishimura,Y.: "Continuous metamorphic gradient documented by graphitizationand K-Ar age,southeast Otago,New Zealand"American Mineralogist. (印刷中). (2000)
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[Publications] Goto,Y.: "K-Ar ages of the Akan-Shiretoko volcanic chain lying obliqueto the Kurile trench:Implications for tectonic control of volcanism"The Island Arc. 9(2). 204-218 (2000)
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[Publications] Ekwueme,B.N.: "K-Ar ages of some metamorphic rocks of Oban massif and their implications for the tectonothermal evolution of Southeastern Nigeria"Journal of Mineralogy, Petrology and Economic Geology,. 95(2). 58-68 (2000)