2000 Fiscal Year Annual Research Report
アリルポリインジウム反応剤を用いる環境調和型選択的有機合成反応の開発
Project/Area Number |
12640515
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
荒木 修喜 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30115670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 初雄 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80220440)
川井 正雄 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60161270)
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Keywords | インジウム / ジメタル化合物 / アリル化 / 選択性 / 遷移金属触媒 / ホモアリルアルコール |
Research Abstract |
本研究は、アリルジ-およびトリインジウム反応剤の合成と構造解析を行うとともに、その反応挙動を精査することにより、本化合物の多官能反応剤としての地位を確立し、環境調和型有機合成反応に発展させることを目的するものである。 1,3-ジブロモプロペンまたは1-ヨード-3-ブロモプロプロペンと金属インジウムからアリルジインジウム種を効率良く調製し、段階的に二種類の求電子剤と反応させることに成功した。すなわち、第一段階としてアリルジインジウム反応剤をカルボニル化合物と反応させると高収率でホモアリルアルコールを与えるが、本化合物中には更に利用可能なビニルインジウム部が存在する。これまでは本ビニルインジウムを新しい炭素-炭素結合形成に利用することはできなかったが、反応条件を種々精査した結果、パラジウム触媒が極めて有効であることを発見した。具体的には、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム等の0価パラジウム存在下、第二の求電子剤を反応させることによって、新たな炭素-炭素結合を形成することに成功した。第二の求電子剤としては、ハロベンゼン、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化アリルなど多様な化合物が利用可能であることを明らかにした。これらの二段階反応は連続してワンポットで行え、多様な直線状ホモアリルアルコールを合成する有用な手法を提供するものである。 本研究で示されたような多点反応剤を用い、一挙に2〜3個の炭素-炭素結合を構築するカスケード反応は、環境調和型合成反応として将来その重要性はますます大きくなるものと思われる。
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Research Products
(1 results)