2000 Fiscal Year Annual Research Report
ストークス動力学法を用いた強磁性コロイド分散系の動特性に関する計算化学的研究
Project/Area Number |
12640560
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
佐藤 明 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (50211941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青島 政之 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助手 (20315625)
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Keywords | 強磁性コロイド分散系 / ストークス動力学法 / 凝集現象 / 振動せん断流 / レオロジー特性 / 粘弾性特性 |
Research Abstract |
初年度はモデル構築および計算プログラムの開発と一部計算結果を得ることにその主眼が置かれたが,この目的はほぼ100%達成できた.得られた結果の要約は以下のとおりである. 1.ストークス動力学法を用いたミクロ・シミュレーションを行うことにより,振動せん断流中における強磁性コロイド分散系の動的特性と凝集構造との関係を,ミクロな立場から明らかした.せん断流の方向が周期的に逆転する振動せん断流の場合,たとえ振幅が小さくても,粒子が密に配置した太い鎖状クラスタは比較的大きな影響を受ける.振動せん断流のずり速度の余弦関数状の変化に対して,太い鎖状クラスタの流れ方向への傾斜は位相遅れが生じるが,この位相遅れと粘度および垂直応力係数の位相遅れとは強い相関がある.粘弾性的な特徴は太い鎖状クラスタの構造と密接に関係しているので,太い鎖状クラスタが安定に保持されるような角速度が小さい場合,粘弾性的な特徴が顕著に現れる. 2.単純せん断流中における強磁性棒状粒子の配向分布とレオロジー特性を検討した.磁気力の影響が顕著な場合ほど,粒子の配向は鋭いピークを有するようになるが,その向きは,せん断流が支配的な場合の流れ方向から,磁場の増大とともに磁場方向へと移動する.せん断流だけでは強磁場下におけるような粒子配向の鋭いピークは得られない.せん断流に対して磁場の影響が顕著になるほど,粒子は磁場方向へ配向する割合が著しくなるので,流れ場中で大きな抵抗となり,粘度の著しい増加を引き起こす.長い棒状粒子の磁場方向への配向が,流れ場中で大きな抵抗となるので,粒子のアスペクト比が大きくなるほど,より大きな粘度増加を与える.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 佐藤明: "振動せん断流下での強磁性コロイド分散系の動的特性に関するストークス動力学シミュレーション"日本機械学会論文集,B編. 66・643. 796-803 (2000)
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[Publications] 佐藤明: "強磁性棒状粒子からなる希釈コロイド分散系の粒子の配向分布とレオロジー特性に関する研究"日本機械学会論文集,B編. 67・653. 112-119 (2001)