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2001 Fiscal Year Annual Research Report

耐酸性を獲得した形質転換植物の作出の試み

Research Project

Project/Area Number 12640639
Research InstitutionDepartment of Biology,Faculy,of Science,Tokyo University of Science

Principal Investigator

太田 尚孝  東京理科大学, 理学部・教養学科, 講師 (40223838)

Keywords耐酸性 / DNAチップ / ラン色細菌 / プロトンポンプ
Research Abstract

(1)紅藻チアニジウムの細胞膜プロトンポンプ遺伝子を導入したシロイヌナズナ形質転換の生理的特性(どれだけ耐酸性を獲得できたか)の検討:残念ながらシロイヌナズナに植物体形成に至るまでの耐酸性を付与することができなかった。考えられうる手段で、耐酸性の検討を行ったが、発芽時におけるほどの大きな変化が、植物体全般で見出すことができなかった。得られた形質転換体が、成長過程において高率にプロトンポンプを発現していないことが、チアニジウムプロトンポンプ特異的ポリクロナール抗体を用いた解析により明らかとなったことからも支持される。
(2)DNAチップを用いた酸性環境下で転写促進されるプロモーターの探索-DNAマイクロアレイによる解析
(1)Synechocystis sp.PCC6803の酸耐性の検討:Synechocystis sp.PCC6803をpH3-8で培養し、培養時間4時間まで経時的に細胞を回収し、viabilityの指標としてのtotal RNA量を測定したところ、pH3,4では30分間で既にRNA量の低下がみられた。一方、pH5では少なくとも4時間までは急激な低下は見られなかった
(2)DNAチップによる解析
そこで、まず早期に応答する遺伝子群をスクリーニングする事を目的にpH5、30分培養した細胞と、通常pH8で同時間培養したものをDNAチップを用いて解析した結果、RNA量が2.5倍以上に増加した遺伝子を30遺伝子、低下した遺伝子を25個同定し、DNAマイクロアレイの結果から同定されたphycocyanin associated linker protein、cell division cycle protein、photosystem I subunit III、outer membrane protein B、multidrug resistance-associated protein各遺伝子のRT-PCRをした結果、DNAマイクロアレイ解析で得られた結果の信頼性を確認した。
考察
酸性条件下ではフィコビリゾーム構成遺伝子および光化学系I反応中心複合体遺伝子(slr2067、slr0335、slr2051、sll0819、sll1578、sll1579)の増加が認められた。これは、酸性pHで細胞内に流入してくるH^+をくみ出す役割を担うH^+-ATPaseへのエネルギー供給を増加させる必要があるため、ATPを早急に作り出すシステムを増強させようとする応答ではないかと考えている。その他の遺伝子については該当遺伝子を欠失させたラン色細菌を作出し、その遺伝子の役割を明らかにしたいと考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Okumura et al.: "Identification of Functional Domains of the Extrinsic 12 kDa Protein in Red Algal PSII by Limited Proteolysis and Directed Mutagenesis"Plant & Cell Physiology. 42(12). 1331-1337 (2001)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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