2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650054
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
桑折 範彦 徳島大学, 総合科学部, 教授 (20038053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伏見 賢一 徳島大学, 総合科学部, 講師 (90274191)
中山 信太郎 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70116846)
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Keywords | GSOシンチレーター / 環境中性子計測 / 放射線計測 / オシロスコープ利用 / 波形計測 |
Research Abstract |
環境中性子や広域中性子環境、太陽中性子などのモニタリングは、最近の臨界事故などと関連して、通常からの継続的計測が重要である。本研究では、その為に、熱中性子捕獲断面積の非常に大きなGdを含むGSO(Gd2SiO5:Ce)シンチレーターを応用して、高感度の中性子モニターを開発することを目的としている。 本研究では、GSOシンチレーターに含まれるGd-157の熱中性子捕獲断面積が大きいことを利用して、Am-241/Be中性子源からの速中性子をパラフィンで減速し、Pbで遮蔽されたGSOシンチレーション検出器の前面に配置して測定系を構成した。高速のディジタルオシロスコープによる波形および波高の精密分析により、測定を行った。GSOシンチレーターについて、様々な形状のものをテストしている。熱中性子化されたAm-241/Be中性子源からの速中性子に起因する80keVのγ線ピークを観測し、1"x1"φのGSOシンチレーターを用いた場合、その検出効率が約14%と、従来の中性子検出器の約2倍大きいことを明らかにした。今後、中性子捕獲の領域とγ線の検出の領域の効果をシンチレーター形状を変えて更に高効率を得る条件を検討する予定である。 更に、高速のディジタルオシロスコープを積極的に応用して、これまでの放射線計測で行われてきた波高の情報だけでなく、波形を精密に分析し、計測方法を高度化することで、低バックグランド下での高感度中性子モニタリングを実現する。
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Research Products
(1 results)