2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650132
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
加藤 浩三 岐阜工業高等専門学校, 助教授 (40204466)
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Keywords | 塑性加工 / 冷間型鍛造 / 分流方式 / 加工面圧 |
Research Abstract |
内層と外層とが異なる材料から構成されるクラッド歯車を,冷間型鍛造法で成形するための実用化技術の確立を目的として,加工工程についてのシミュレーション実験を実施した.検討に際しては,実機生産で課題となる金型工具寿命をできるだけ長くする観点から,加工工程中の面圧レベルの低減を図るための加工条件の最適化を図った. 従来,冷間型鍛造法における面圧レベル低減方法としては,分流方式を用いた方法がある.さらに,分流方式を用いた方法は,「捨て軸方式」と「逃がし穴方式」の2種に大別されるが,本研究では,このうちの「捨て軸方式」を採用している.捨て軸方式型鍛造法は,軸対称中間素材の中心軸位置に円筒形状の穴を設けておくことにより,冷間型鍛造の圧縮応力状態で,半径方向外向きの「遠心流動」のみならず,半径方向内向きの「求心流動」をも生じさせる方法である.これら遠心流動と求心流動とが共存する状態を「分流状態」と称している. 本研究室のこれまでの成果により,中間素材の中心軸に逃がし穴を設ける単純なタイプの捨て軸方式冷間型鍛造では,充分な面圧レベルの低減効果を得られないことを把握している.今年度は,面圧レベル低減を図る方法として,1)捨て軸方式冷間型鍛造工程を2回に分割する方法,および2)中心軸にマンドレルを用いて加工工程中の逃がし穴を維持する方法の2つの方法を新たに採用した.これらの加工工程について,逃がし穴直径,各加工ステップの面圧レベルの配分,およびマンドレル形状の加工条件が,面圧レベルと材料の型孔内充填に及ぼす影響を定量的に評価した.その結果,本実験の範囲では,冷間型鍛造工程を2回に分割する方法が加工工程中の面圧レベル低減に最も効果のあることが明らかになった.
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Research Products
(1 results)