2000 Fiscal Year Annual Research Report
打撃圧痕法による瞬間的高圧条件下の潤滑油レオロジー研究
Project/Area Number |
12650145
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
大野 信義 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00039265)
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Keywords | トライボロジー / 打撃圧痕 / 潤滑油 / トラクション油 / 固化 / レオロジー / 高圧 / 接触角 |
Research Abstract |
本研究の基礎となるのは準静的高圧条件下の潤滑油のレオロジーであり,潤滑油の自由体積理論を基に,高圧密度計測に基づく,自由体積の温度-圧力関係式,密度の温度-圧力関係式,粘度の温度-圧力関係式の構築についてはSTLEで公表した.また,次世代の自動車動力伝達装置としてトロイダル型トラクションドライブ式CVTが省燃費すなわち地球温暖化防止の観点から注目され,高いトラクション係数を示す油が求められている. 従来潤滑油は摩擦低減のため使用されていたが,現在では摩擦を増加させるためにも使用されている.その核心となる発想は,潤滑油の固・液転移の状態図を基にした自由体積によるトラクションコントロールであり,また,トラクション油を潤滑材いわゆる機能材料として取り扱うことが肝要であることを,Japanese Journal of Tribology,トライボロジストで公表した.トラクション油を機能材料と考え,体積弾性係数とポアソン比を測定した結果を,Proc.2001TVT,Toyotaで公表したところ,会議に出席中のドイツの研究者から,来年1月Stuttgartで開催される13th International Colloquium Tribologyへの参加を強く勧められた. 打撃圧痕法による瞬間的高圧条件下の潤滑油レオロジー研究については,昨年10月に長崎で開催された国際トライボロジー会議でその一部を公表した.国内外の研究者から注目を集め,多くの質問・建設的な意見の交換が行えた.今年度購入したレーザー変位計と来年度購入予定の表面張力および接触角計によって,おおいに研究が促進することが考えられる.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nobuyoshi OHNO: "High Pressure Rheology Analysis of Traction Oils Based on Free Volume Measurements"STLE Presentation. 00-NP-11. 1-29 (2000)
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[Publications] Nibuyoshi OHNO: "High Pressure Rheology of Lubricants and Liquid/Solid Transition Lubrication at High Pressure EHD Contacts"Japanese Journal of Tribology. 43,6. 699-708 (2000)
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[Publications] Nobuyoshi OHNO: "A High Pressure-Short Time Chromatography using Analysis of Surface Defirmation Patterns in Percassive Impait Indentition on Sabicoter Surfaces."Proceedings of the International Tribology Conferene Nagasaki. 1-5 (2001)
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[Publications] Nobuyoshi OHNO: "Bulk Hodulas and Poisson's Ratio of Traction Fluids"Proceedings of the 2001 International Symposium on the Tribology of Vehicle Transmissions. 123-126 (2001)
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[Publications] 大野信義: "トラクション油の機械的性質"トライボロジスト. 46,5(未定). (2001)