2000 Fiscal Year Annual Research Report
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12650167
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
森西 晃嗣 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (20174443)
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Keywords | グリッドレス法 / 計算流体力学 / 数値シミュレーション / 非定常流れ / ナビエ・ストークス方程式 / 浅水波方程式 |
Research Abstract |
本研究課題では、新しい数値計算手法であるグリッドレス法を用いた非定常流れに対する解適合解法の研究開発を目的とし、平成12年度は、特に、非定常現象を正確かつ効率良く計算出来る時間積分法の研究に的を絞り、陰的内部反復法や陽的TVDルンゲ・クッタ法を用いた非定常グリッドレス解法の確立を目標とした。対象とする非定常流れは、渦の流動を伴う非圧縮性粘性流れ、移動衝撃波を伴う圧縮性非粘性流や圧縮性粘性流れ、および、地球規模の気象および海洋流動現象への応用を想定した球面上の浅水波方程式で記述される流れ場である。その結果、次のような成果を得た。 1 非圧縮性ナビエ・ストークス方程式、圧縮性オイラー方程式および圧縮性ナビエ・ストークス方程式に対しては、陰的内部反復法にLU-SGSを用い、特に、行列型の反転を行なうことにより、効率の良い非定常グリッドレス解法が確立出来ることを確認した。 2 並列計算機においては、LU-SGS解法に修正ステップを追加することにより、並列計算時の領域分割による効率の劣化が緩和され、高い並列計算効率が得られることを確認した。 3 グリッドレス法は、計算点の配置や座標軸の取り方が自由のため、球面上の偏微分方程式の数値計算においても、従来問題であった球面座標における極や特異点が生じず、容易に計算可能であることを確認した。 4 球面上の浅水波方程式に対して、グリッドレス法に陽的TVDルンゲ・クッタ法を組み込むことにより、国際的な標準問題を正確かつ効率良くシミュレーション出来ることを確認した。
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[Publications] 森西晃嗣: "圧縮性流れに対する風上グリッドレス型解法"日本機械学会論文集(B偏). 66・652. 3092-3099 (2000)
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[Publications] Koji Morinishi: "Gridless Type Solver-Generalized Finite Difference Method-"Computational Fluid Dynamics for the 21st Century. 43-58 (2001)
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[Publications] Koji Morinishi: "Effective Accuracy and Conservation Consistency of Gridless Type Solver"Computational Fluid Dynamics 2000. 325-330 (2001)