2001 Fiscal Year Annual Research Report
縦渦のスパン方向周期撹乱による乱流境界層の空間変動の制御
Project/Area Number |
12650171
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大坂 英雄 山口大学, 工学部, 教授 (90024611)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 信介 山口大学, 工学部, 助教授 (70190957)
|
Keywords | 縦渦対 / スパン方向周期撹乱 / 乱流境界層 / 空間変動 / 受容性 / 3成分分解 / 平均渦度 |
Research Abstract |
1.主流中で生成する縦渦対(迎角8°のデルタ翼、翼弦長50mm、翼幅40mm)にスパン方向に周期的変動(振動数0、0.5、1Hz)を与え、それから生じる後曳き渦(Trailing vortex)を、下流で発達する乱流境界層中に導入した。このとき、迎角は±8°とし(上昇流と下降流の二次流れが生成できる)、スパン方向振幅10mmとしている。 2.測定は、縦渦列と乱流境界層との干渉開始位置厚境界層さδ_0の70倍下流まで(6断面)、熱線流速計を用いて時間平均量の計測と周期平均量の計測について実行した。 3.時間平均場、時間変動場への影響 (1)(1)スパン方向擾乱が作用する空間全体への運動量流束には寄与しない。(2)周期平均乱れ強さu^^〜(流れ方向成分)は、平均速度のスパン方向変化と擾乱の振幅とが強く影響する。(3)周期平均乱れ強さv^^〜(垂直方向成分)は、二次流れ速度Vのスパン方向変化の影響を受け、擾乱の振幅に依存する。(4)各量間には、時間平均成分が周期変動成分と時間変動成分の和で表示されるという線形関係がみられる。 (2)測定範囲内で、局所的に対数法則は成立し、かつ三次元剥離が生じることはみられない。 (3)摩擦抵抗係数の変化は局所の速度分布に依存してスパン方向変化を生じる。 4.周期平均および時間変動乱流量の生成 (1)(1)3 成分分解による生成項の評価から、各項の寄与の程度が明らかとなった。渦中心では-<u^^〜v^^〜>^^^-∂U/∂yがよく対応する。(2)渦中心付近では、スパン方向擾乱は時間変動エネルギの生成に強く寄与する。 (2)本実験の振動数範囲では、摩擦抵抗の低減、局所相似の崩壊はみられない。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 大坂英雄: "横方向擾乱を加えた縦渦対と乱流境界層との干渉過程"日本機械学会2001年度年次大会講演論文集(II). 01・1. 217-218 (2001)
-
[Publications] 大坂英雄: "主流中から導入した縦渦対と乱流境界層との干渉過程(平均速度場)"日本機械学会学術講演論文集(九州・中国四国支部合同企画). 018・2. 137-138 (2001)
-
[Publications] 大坂英雄: "スパン方向擾乱をもつ縦渦対と乱流境界層との干渉過程(横断面内時間平均量分布)"日本機械学会講演論文集(中国四国支部第40期総会). 02・3. 269-270 (2002)