2000 Fiscal Year Annual Research Report
固体相乱れの非等方性を考慮した固気2相応力方程式モデルの構築
Project/Area Number |
12650181
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山本 誠 東京理科大学, 工学部, 助教授 (20230584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 和之 東京理科大学, 工学部, 助手 (00318221)
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Keywords | 混相流 / 固気2相流 / 乱流 / 数値計算 / 乱流モデル / 応力方程式モデル / 非等方性 |
Research Abstract |
固気2相乱流はさまざまな機械において遭遇する工学上重要な流れであり、最近の環境問題への関心の高まりとともに、その重要性が一層強く認識されるようになっている。本研究は、気体相に応力方程式モデルを用いて気体相乱れの非等方性を考慮するだけでなく、固体相乱れに対して渦粘性を排除し非等方表現を導入することで、固体相乱れの非等方効果をも再現できる固気2相応力方程式モデルの構築・検証を目的としたものである。 平成12年度は、固体相乱れの非等方効果を表現するモデル構築に重点を置いて研究を進めた。具体的な研究実績を以下に列記する。 (i)DNS・LES・実験データに基づく固体相乱れの非等方特性把握:本研究の第一ステップとして、DNS・LES・実験データを総合的に評価するとともに、固体相乱れの非等方特性に注目して文献調査を実施した。この結果、固体相乱れの非等方性が粒子の空間スケール、粒子相互の空間配置、形状、時間スケール等に強く依存することが明らかとなった。 (ii)気体相乱れと固体相乱れとの相関関係の解明:(i)の知見に基づいて、固体相乱れと気体相乱れの相関関係を整理・把握した。特に、乱れの非等方性を重視し、モデル化を容易にするため、固体相、気体相各レイノルズ応力毎の相関を評価した。この結果、固体相のレイノルズ応力が気体相のレイノルズ応力によって完全にではないが表現可能であることが推定された。 (iii)固体相乱れの非等方効果を表現可能なモデル化の提案:単相乱流モデルにおいて最近進展の著しい非等方渦粘性表現を参考にして、固体相のレイノルズ応力を非等方的に表現するモデル化について検討を加えた。チャネル乱流に関する予備計算を行った段階ではあるが、この種の流れ場において、乱れの非等方表現による計算結果への影響はそれほど大きくないことが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Makoto Yamamoto: "On the Unsteady Turbulent Flow Computations with a RANS"Proc.of 3rd Turbulent Heat Transfer Conference. 1-13 (2001)
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[Publications] Kentaro Watanabe,Kazuyuki Toda and Makoto Yamamoto: "Numerical Prediction of Compressible Turbulent Wall Jets"Proc.of 2nd International Symposium on Turbulent Shear Flow Phenomena. 1-6 (2001)
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[Publications] Yusuke Hamabe,Kazuyuki Toda and Makoto Yamamoto: "Numerical Simulation of Sand Erosion Phenomena in Particle Separator"Proc.European Congress on Computational Methods in Applied Science and Engineering. 1-15 (2000)
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[Publications] 山本誠: "時間スケールに基づく非定常乱流モデルの提案"日本流体力学会2000講演論文集. 291-292 (2000)
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[Publications] 渡辺健太郎,戸田和之,山本誠: "圧縮性壁面乱流ジェットの数値予測"日本流体力学会2000講演論文集. 311-312 (2000)
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[Publications] 山本誠: "非定常乱流に対するRANSの改良に関する研究"日本機械学会第13回計算力学講演会講演論文集. 377-378 (2000)
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[Publications] 加村圭一郎,戸田和之,山本誠: "サンドエロージョンによる翼性能変化の数値予測"日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. 1-4 (2000)