2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650191
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西岡 牧人 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (70208148)
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Keywords | 同軸流拡散火炎 / 一酸化炭素 / 水素 / NOx / 燃焼速度 / 可燃範囲 / 火炎長さ / 素反応群 |
Research Abstract |
本年度は,同軸流燃焼器を製作するとともに化学発光式NOx測定装置を購入し,メタン-窒素混合気および水素-窒素混合気を燃料とする同軸流拡散火炎の実験を行った.測定したものは温度の二次元分布およびNOx濃度の中心軸上分布である.本来の測定対象は一酸化炭素-水素-窒素混合気を燃料とする火炎であるが,一酸化炭素の人体に対する害を回避するため,本年度はまず比較的安全な上記の燃料を用いて測定法の確立をはかった.またこれらの2つ燃料の火炎について既存の計算機を用いて詳細化学反応を考慮した数値計算を行い,得られたNOx濃度について実験との比較を行った.用いた素反応群はMiller & Bowman,Kilpinen et al.,GRI-mech3.0,Li & Williamsによる4種類である.その結果,用いた素反応群によってNOx濃度はかなり大きく異なり,特にGRI-mech3.0は実験値の二倍以上も高い最大濃度を示すことが明らかになった.また他の3つの素反応群の場合,全体的には実験と同程度の濃度を示すものの,分布形状はあまり一致しないことが分かった.このように,これらの素反応群の使用には多少問題があり,来年度も引続き,火炎中のNOx生成を適切に模擬する素反応群を調べる必要がある. なおこのような数値計算は,一酸化炭素-水素-窒素混合気を燃料とする一次元予混合火炎と同軸流拡散火炎についても行った.そしてその燃焼特性とNOx排出特性について,メタン-窒素を燃料とする火炎,および水素-窒素を燃料とする火炎との比較を行った.その結果,一酸化炭素-水素-窒素火炎の燃焼速度,可燃範囲,NOのエミッション・インデックス,火炎長さのいずれも,メタン-窒素火炎とは大幅に異なり,水素-空気火炎に非常に似ていることが分かった.このような数値計算結果については,来年度実験を行って検証する予定である.
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Research Products
(1 results)