2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650345
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野木 茂次 岡山大学, 工学部, 教授 (10033250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐薙 稔 岡山大学, 工学部, 講師 (80226026)
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Keywords | マイクロ波 / ミリ波 / アクティブアンテナ / 高調波 / フェーズドアレー / 出力合成 / 同期 |
Research Abstract |
Xバンドでマイクロ波FETを用いた並列帰還形発振器を構成して、このFET発振器に発振と逓倍の2つの役割を担わせ、基本波出力を抑制して零にしかつ第2高調波出力を最大にするための、基本波に対する負荷リアクタンス、及び第2高調波に対する負荷インピーダンスを実験的に見出した。発振器にこの負荷を与えるように、パッチアンテナをインピーダンス変換線路を介して発振器に接続して、高調波アクティブアンテナを構成した。次に、2つの高調波アクティブアンテナに対し、バイアス電圧の微調により固有発振周波数を等しくした後、これらの間をマイクロストリップ線路で双方向結合し相互同期させて、結合線路長に対する同期周波数の変化を測定し、アクティブ・フェーズドアレー動作に最適な、結合位相が2πの整数倍になる結合線路長を求めた。この場合、アクティブアンテナ間を基本波周波数信号により結合するように、結合線路に基本波周波数信号だけが伝搬するように結合部を構成することが、同期の容易さの点から好都合である、ということを示した。このようにして得られたアクティブアンテナ及び結合線路の設計に基づいて、2,3および4要素の高調波アクティブアンテナの一次元アレーを構成し、両端の要素アンテナの固有発振周波数のみを中央部の要素の周波数に対して反対方向にずらせることにより、フェーズドアレー動作の実験を行った。実験で得られた出力波ビーム操作角度は、2,3及び4要素の場合にそれぞれ63度、73度及び81度であり、隣接アクティブアンテナ間の位相差は最大で約350度に達した。基本波アクティブアンテナ・アレーでは、対応する位相差は最大180度であるので、高調波アクティブアンテナ・アレーでは約2倍の位相差が得られ、出力波ビーム操作角度が大幅に増大することができることを示した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Sanagi,H.Yoshikawa,T.Hiroma and S.Nogi: "Unilaterally Coupled Active Antenna Array Controlled by Varactor Diode"Proc.2000 Int.Symp.Antennas Propagation. Vol.4. 1545-1548 (2000)
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[Publications] 弘間拓二,佐薙稔,野木茂次: "バラクタダイオードで制御された能動フェーズドアレーアンテナ"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.AP99,No.571. 5-10 (2000)
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[Publications] 清本和彦,築澤貴行,佐薙稔,野木茂次: "第2高調波を発生する能動フェーズドアレーアンテナ"電子情報通信学会技術研究報告. Vol.MW100,No.224. 43-48 (2000)
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[Publications] 佐薙稔,藤原城二,清本和彦,野木茂次: "第2高調波出力を放射する能動フェーズドアレーアンテナの高周波化"電子情報通信学会2000年エレクトロニクスソサイエティ大会講演論文集. Vol.1. 50 (2000)
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[Publications] 佐薙稔,矢野健治,清本和彦,野木茂次: "能動アンテナアレーからの第2高調波出力の放射方向走査"電子情報通信学会2001年総合大会講演論文集. Vol.1. 70 (2001)