2002 Fiscal Year Annual Research Report
室内無線LANにおける時間・空間符号化信号のためのアダプティブアレイアンテナ
Project/Area Number |
12650377
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
片山 正昭 名古屋大学, 情報メディア教育センター, 教授 (60185816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 啓 名古屋大学, 情報メディア教育センター, 助手 (50324463)
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Keywords | 室内無線LAN / 時間空間符号化 / アダプティブアレイ / 信頼性 / 電波伝搬 / OFDM / CDMA / 複数送信アンテナ |
Research Abstract |
本研究課題では,送信側で複数のアンテナを用いて時間・空間符号化を行い,また受信側で複数のアンテナを用いたアダプティブアレイアンテナを利用する室内無線システムを考えている.本年度は,特に送信側に複数アンテナを用い,さらに変調方式にOFDMを用いることで,周波数領域も使用した多次元の誤り訂正符号化を行う方式について検討を行った.ようなシステムを考える上では,室内電波伝搬の性質を知ることが不可欠である.しかし従来の研究の多くは単一周波数における電界強度測定である.また測定時間も単発であることが多い.このような測定による伝搬特性のモデルでは,広帯域信号を用い時間空間周波数の多次元空間を有効に活用した伝送を図ろうとするシステムの設計には使用できない.そこで本年度は特にOFDM信号のような複数周波数の信号を用い,複数エレメントで同時かつ連続時間で測定を行う測定系を開発し,それを用いた測定実験を行った.その結果,室内電波伝搬特性の時間,周波数,位置への依存性等の有益な知見を得た.また,本研究の成果を活用する上で重要となる室内無線システムの信頼性について検討を行い,適切な性能評価尺度を見出した.また副次的な研究成果として,OFDM信号の実用上の問題点である大きな振幅変動を軽減する手法や,その非線形増幅における特性劣化の状況についても計算機実験と数式解析による評価を行った.これらの成果については,既に学会等で発表済である.なお本年度は,本研究課題の最終年度であるため,研究全体の成果の整理を行い研究を総括も行った.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Harada, T.Yamazato, H.Okada, M.Katayama: "Reduced Peak Power Transmission for Convolutionally Coded OFDM Signals"7th International-OFDM Workshop 2002. 102-106 (2002)
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[Publications] M.Harada, T.Yamazato, H.Okada, M.Katayama: "Spread Sequence for Multicarrier CDMA under the Effect of Nonlinear Amplifier"International Symposium on Information Theory and ts Applications. 435-438 (2002)
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[Publications] 片山正昭: "〔招待論文〕無線通信システムの超高信頼性化を目指して"電子情報通信学会技術研究報告. vol.IT2002-14. 319-322 (2002)
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[Publications] 打田 良介, 岡田 啓, 山里 敬也, 片山 正昭: "フェージング環境下における送信ダイバーシチ方式の誤り率特性の統計的性質に関する-検討"情報理論とその応用シンンポジウム. vol.1. 319-322 (2002)
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[Publications] 久保義幸, 岡田啓, 山里敬也, 片山正昭: "時空間符号技術のための室内伝搬特性の周波数,時間物理空間依存性の測定"電子情報通信学会技術研究報告. vol.102,no.580. 13-17 (2003)