2001 Fiscal Year Annual Research Report
高速マルチサービス網におけるトラヒック制御法に関する研究
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12650380
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
滝根 哲哉 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (00216821)
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Keywords | IPトラヒック / 多元マルコフ型到着流 / 時間スケール / 度数分布 / フィテッング |
Research Abstract |
インターネットにおいて典型的に見られる長期依存性をもつトラヒックフローを多元マルコフ型到着流を用いてモデル化する手法について研究を行った。インターネットにおけるパケットは可変長であるため固定長パケットに対する従来の手法はそのまま適用することは出来ない。パケット長分布に関しては既に幾つかの報告がなされており、ackに対応する52byteのパケット、TCPの制約に起因する500byte程度のパケットならびにイーサネットの制約に起因する1500byte程度のパケットの発生頻度が他のサイズのパケットと比較して格段に多いことが知られている。そこで、これらのサイズをもつパケットをそれぞれ別のクラスと見なし、2状態マルコフ型到着流の重畳を用いて表現する統一的アルゴリズムの開発を行った。また、インターネットで観測された実データの時間依存の統計的性質を把握することが不可欠であり、特にシステムの性能に直結する時間スケールに関してその統計的分析を行い、採用する時間スケールが性能に及ぼす影響についても考察を行った。このアルゴリズムは従来の研究とは異なり、時間相関のみならず、単位時間当たりの到着パケット数の分布も適合させるというに新規性がある。構築されたモデルの性能は、度数分布の基礎となる単位時間の取り方と、時間相関に関する時間スケールの取り方の両方に強く依存しており、適切な選択法については14年度に考察する。一方、多元マルコフ型到着流を入力とする待ち行列モデルに関する解法を開発した。以上より、これらを組合わせることで解析的に性能を評価することが可能となりつつある。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Iida, T.Takine, H.Sunahara, Y Oie: "Delay analysis for CBR traffic in multimedia enterprise network"IEICE Transactions on Communications. E84-B・4. 1041-1052 (2001)
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[Publications] K.Iida, T.Takine, H.Sunahara, Y Oie: "Delay analysis for CBR traffic under statistic-priority scheduling"IEEE/ACM Transactions on Networking. 9・2. 177-185 (2001)
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[Publications] T.Takine: "Distributional form of little's law for FIFO queues with multiple Markovian arrival streams and its application to queues with vacations"Queueing Systems. 37・1-3. 31-63 (2001)
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[Publications] T.Takine: "Subexponential asymptotics of the waiting time distribution in a single-server queue with multiple Markovian arrival streams"Stochastic Models. 17・4. 429-448 (2001)
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[Publications] T.Takine: "Queue length distribution in a FIFO single-sever queue with multiple arrival streams having different service time distributions"Queueing Systems. 39・4. 349-375 (2001)
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[Publications] M.Tsuru, T.Takine, Y.Oie: "Inferring link loss rates from unicast-based end-to-end measurement"IEICE Transactions on Communications. E85-B・1. 70-78 (2002)