2001 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレット変換領域多次元適応フィルタの開発とその電子サイン照合への応用
Project/Area Number |
12650382
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
中西 功 鳥取大学, 教育地域科学部・地域設計学講座, 助教授 (80243377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 良生 鳥取大学, 工学部・電子電子工学科, 助教授 (70263481)
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Keywords | 電子サイン照合 / ウェーブレット変換 / 適応フィルタ / 多次元処理 |
Research Abstract |
1.電子サイン照合への応用に関する実験 前年度における電子サイン特徴の解析実験より見いだされた成果として,座標データは本人と詐称者の違いを見いだすことが困難であるということがあった.そこで,座標データをウェーブレット変換により時間-周波数解析し,これも前年度の成果である適応フィルタ(アルゴリズム)を用いた照合法により評価を行った.結果として, (1)時間的な変動を抑えるためにすべてのデータは最小のサンプル(データ)数のものに正規化した. (2)今回,レベル(周波数)としては10まで解析を行ったが,レベル1〜4(高周波数)では個人内での変動が非常に大きく,照合には適さないことが分かった. (3)レベル9〜10(低周波数)では個人差が現れにくいことが判明した. (4)照合用データとしては各レベルでの5つのパターンの平均とした. (5)適応係数の収束値による判別,すなわち,本人であれば1に近づき,詐称者であれば0に近づくという単純な方法により,時間領域での座標データでは違いが明確でなかったものでも判別が可能なことが見いだされた. 6)ただし,この判別法はどのような場合も成り立つわけではなく,あるレベルのデータにおいては,本人データと詐称者データで結果が逆転する場合もあった.しかしながら,そのような問題に対しても,複数のレベルの結果を総合して判断することで対応が可能である. 2.今後の予定 今後の課題としては,複数レベルの結果を総合する判定法やニューラルネットやファジィといった非線形処理による判定法の導入が考えられる.
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Research Products
(1 results)