2001 Fiscal Year Annual Research Report
標本化格子の位相変調に基づく電子透かし手法の開発と静上画像への応用に関する研究
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12650405
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Research Institution | Hiroshima Kokusai Gakuin University |
Principal Investigator |
南 憲明 広島国際学院大学, 現代社会学部, 助教授 (60320024)
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Keywords | 画像 / 情報埋め込み / 位相変調 / 標本化格子 / 電子透かし |
Research Abstract |
1.標本化格子の位相変調に基づく電子透かしの復号信号処理の検討 復号の際,原画像が必要であることを積極的に利用し,復号に使用するパラメータを符号化側で使用されたパラメータからあらかじめ求めておく新しい復号信号処理を提案した.符号化側の補間信号処理として,双1次補間,スプライン補間,および帯域制限補間を用い,新しい復号信号処理と組み合わせた場合のJPEG方式に対する復号誤り率特性を実験的に比較検討し,補間手法の選択が本手法に与える影響を検討した. その結果,復号信号処理の違いによる復号誤り率の改善率は,復号信号処理だけでなく組み合わせる符号化信号処理によっても変化することが明らかになった.また,新しい復号信号処理によれば,2乗平均誤差を基準とする計算量は約10%の増加となるが,4種類の標準画像について測定点での平均で,双1次補間とスプライン補間で約28%,帯域制限補間で約11%の改善率となり,特に双1次変換,スプライン補間での改善効果が著しいことがわかった. 2.誤り訂正符号を用いた電子透かし 標本化格子の位相変調に基づく電子透かしに付加情報として正規直交系であるウォルシュ関数(誤り訂正符号としての性質も持つ.)を付加情報として埋め込むことにより,結託攻撃に対処できることをすでに示した.そこで,電子透かしにおける誤り訂正符号の応用として,ウォルシュ関数自体を直接埋め込む新しい手法について提案した.本手法は位相変調に基づく方式と同様に付加情報の信頼性と再生画質とのトレードオフを細かく制御できる特徴を有している.攻撃として,特にガウスノイズ重畳における付加情報の復号特性について検討を行った結果,標準画像(barbara)において,アダマール変換後の係数(0〜255)について,2番目のピ-クとの比が,それぞれ-3dB, OdBのとき,SN比はそれぞれ12.3dB,8.7dBであった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 南憲明, 山田芳郎, 田崎三郎: "位相変調に基づく電子透かしにおける復号信号処理の改良"画像符号化シンポジウム(PCSJ2001). 47-48 (2001)
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[Publications] 南 憲明, 笠原 正雄: "誤り訂正符号の電子透かしへの応用"2002年暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS 2002). 457-461 (2002)