2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650414
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 善行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70301942)
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Keywords | レーザ分光 / エヴァネセント波 / 検出限界 / レーザアブレーション / 励起粒子 / 密度 / プラズマ診断 |
Research Abstract |
1.パルスプラズマならびにレーザアブレーションプラズマ研究 標記プラズマは、励起粒子や電子密度(〜10^<16>cm^<-3>)がおおよそ同じ値を持つ、局所的熱平衡状態が得られる、などの類似点を持ち、いずれも分析化学に用いられるプラズマである。 研究代表者らは、ボックスカー技術を用いた増幅・積分による信号検出システムを完成させ、レーザアブレーションプルーム中の炭素(炭素酸化物の分解時に重要な研究対象となる)原子を測定し,検出のS/N比を決定した。S/Nはおおよそ10^3であった。検出システムの性能を試験するために、アルゴンイオンの数密度も測定し、S/N比が約10^2でと得られた 一方、高気圧放電において高い励起原子密度を得られる高電圧トランジスタGHTSを放電の高電圧スイッチに組み込んだ。分析学的分光法において、もし分析される元素がバッファガスとほぼ同じレートで励起される場合には問題が生ずるが、これは高エネルギー準位の励起によって確認される。研究代表者らは、パルスプラズマのバルク部分において、電子および励起原子密度の時空間分布を研究した。 2.プラズマ管壁極近傍のプラズマ診断技術の発展 エバネセント波レーザ分光法により、放電管壁極近傍の厚さ300nmの層内におけるXe(1s_5)密度測定を改良した。LCIF法を用いて、上記領域での、陽極から陰極までの様々な場所における準安定励起準位Xe(1s_5)原子数密度を測定した。 LCIF法は、共鳴光が吸収される際のプラズマ発光スペクトルにおける線強度の変化によると説明できる。代表者らはLCIFスペクトルから、Xe原子の励起準位間の励起移送レートを決定した。工学的応用の観点、とりわけPDP技術において、放電管壁極近傍のプラズマ中Xe原子やXe励起原子密度の測定は重要である。励起移送レートの見積りも、PDP発光効率改善において重要である。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] M.A.Bratescu: "Evanescent wave absorption by Xe(1s_5) lying on a discharge tube wall"Applied Physics Letters. 79. 2333-2335 (2001)
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[Publications] M.A.Bratescu: "Low Temperature Plasma Diagnostics by Laser Spectroscopy (Topical Lecture)"Proceedings of XXV International Conference on Phenomena in Ionized Gases, July, 2001, Nagoya, Japan. 1. 5-6 (2001)
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[Publications] M.A.Bratescu: "Measurement of Xe(1s_5) Density on the Discharge Tube Wall by Evanescent Wave Laser Spectroscopy"Proceedings of XXV International Conference on Phenomena in Ionized Gases, July, 2001, Nagoya, Japan. 1. 101-102 (2001)
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[Publications] M.A.Bratescu: "Excited C(3^1P^0_1), Ar(4^1P^0_1) and Electron Densities in a Carbon Ablation Plume in Ar Buffer Gas"Proceedings of XXV International Conference on Phenomena in Ionized Gases, July, 2001, Nagoya, Japan. 4. 235-236 (2001)
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[Publications] M.A.Bratescu: "Absorption of evanescent wave by metastable Xe on discharge wall"Proceedings of the 10th International Symposium on Laser-Aided Plasma Diagnostics, 2001, Fukuoka, Japan. 81-85 (2001)
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[Publications] M.A.Bratescu: "Electron density in a carbon ablation plume"Proceedings of the 6-th Internation Conference on Laser Ablation, October, 2001, Tsukuba, Japan. 167 (2001)
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[Publications] M.A.Bratescu: "Electron collision excitation rate and electron density in a rare gas discharge"Program of the 54-th Annual Gaseous Electronics Conference, RF17, Penn State University, October, 2001. 46・6. 66 (2001)
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[Publications] 柳田雅紀: "LCIFを用いたXeプラズマ中電子励起レートの測定"2001年(平成13年)秋季 第62回応用物理学会学術講演会講演予稿集, 11p-ZH-5. 1. 101 (2001)
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[Publications] 山岡大祐: "Stark effectを用いたカーボンアブレーションプルーム内の電子密度測定"2001年(平成13年)秋季 第62回応用物理学会学術講演会講演予稿集, 13p-ZG-11. 1. 91 (2001)
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[Publications] 山岡大祐: "レーザー吸収分光法によるカーボンプルーム中のArII密度測定"2002年(平成14年)春季 第49回応用物理学関係連合講演会講演予稿集, 29a-D-10. (印刷中). (2002)
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[Publications] 柳田雅紀: "放電管壁における励起Xe(1s_5)密度と電子密度・温度との関係"2002年(平成14年)春季 第49回応用物理学関係連合講演会講演予稿集, 30a-D-3. (印刷中). (2002)
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[Publications] 柳田雅紀: "放電管壁における励起原子Xe(1s_5)およびXe(1s_4)密度の比較"平成13年度 電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集, No.60. 83 (2001)