2001 Fiscal Year Annual Research Report
種々の光学的性質を持つ物体の非接触3次元形状測定装置の開発
Project/Area Number |
12650428
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
馬場 充 岡山大学, 工学部, 助教授 (80156538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半田 久志 岡山大学, 工学部, 助手 (60304333)
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Keywords | 3次元形状測定 / 物体の表面反射特性 / 鏡面物体 / レーザレンジファインダ / 測定時間 / 透明体 |
Research Abstract |
工業用途では,金属のような著しい鏡面反射特性やガラスのような透明な性質を有する物体の非接触3次元形状の測定が要求されることが多い.しかし,このような物体の3次元形状の測定は一般に困難である場合が多い.そこで本研究では,従来困難とされた拡散物体,鏡面物体,拡散・鏡面が混在した中間物体,及び透明物体に適用できる3次元形状測定装置を開発することを目的とした.前年度までに拡散物体を始めとして,鏡面物体,中間物体の3次元形状測定に成功してきた.本年度はこれを透明物体に適用できるように拡張するとともに,測定対象の大きさの制限の緩和と測定時間の短縮の3つについて検討する目標とした. そのために,まず以下の3点に取り組んだ. 1.光学系の改良:この改良は複数のレンズを用いてスリット光とセンサを一対一に対応させることにある.単一のレンズ系を用いること比べて,光学系の視野が広がり,測定対象の大きさの制限が緩和されることに,それぞれのレンズに対して一本ずつスリット光を同時に投光することで測定時間が短縮されることが明らかとなった. 2.画像センサの考案:昨年度までの画像センサはスリット光の画素位置しか検出できなかった.本年度は画像センサを複数個用いて,これを奥行き方向にわずかにずらせて設置し,スリット光の入射位置とともに入射角度も検出できるようにした.これにより,画像センサに入射したすべてのスリット光が3次元形状の算出に利用できるようになり,特に鏡面物体に対して測定時間が大きく減少した. 3.光線追跡法による透明物体の3次元形状計測法の考案:上記2つに加えて,透明物体に対して,照射した光線が透明物体を透過後,形状によってその軌跡が異なることに着目して,光線の軌跡を追跡することにより,透明物体の形状を測定する方法を考案した.その有効性をシミュレーションにより確認した.
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[Publications] 大谷幸三, 馬場 充, 小西忠孝: "スポット光の入射位置と入射角度の1次元同時検出センサの提案"計測自動制御学会論文集. 37-9. 799-806 (2001)
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[Publications] 馬場 充, 大谷 幸三, 今井 慎, 半田 久志: "表面反射特性が未知な物体の3次元形状抽出可能なレンジファインダ"電子情報通信学会論文誌 D-II. 85-D-II・6(印刷中). (2002)
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[Publications] Mitsuru Baba, Kozo Ohtani: "A Rangefinding Approach by Detecting the Position and the Incident Angle of a Light-stripe"Proc. IMTC/2002. (印刷中). (2002)
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[Publications] Mitsuru Baba, Kozo Ohtani: "3D Surface Measurement Based on the Intensity Control of Plural Thick Light-Stripes"Proc. ISMCR'02. (印刷中). (2002)