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2000 Fiscal Year Annual Research Report

モデル妥当性の検証法を基礎としたロバストオートチューニング制御系設計論の構築

Research Project

Project/Area Number 12650448
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

佐伯 正美  広島大学, 工学部, 教授 (60144325)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木村 純壮  広島大学, 工学部, 助手 (20243595)
井村 順一  広島大学, 工学部, 助教授 (50252474)
Keywords限界ゲインと限界周期 / 非反証制御 / PID制御 / パラメータ空間設計 / 周波数推定器 / アンチワインドアップ / 厳密な線形化
Research Abstract

モデルの妥当性を基礎としたロバストオートチューニング制御系を構築するための基礎研究として、フィードバック制御系設計にとって重要な周波数における伝達特性の高精度同定法、非反証制御による時間領域におけるPID制御器の設計法、さらに、制御対象の非線形性を補償する制御器の構造と設計法について、理論的および解析的側面から検討した.大きく3つに分けられる.
1.周波数推定器を用いた限界ゲインと限界周期の同定:フィードバック制御系の設計にとって重要な位相交差周波数における周波数特性を高精度に同定する方法を提案した.これは、飽和非線形を挿入したフィードバック系で自励振動を起こし、振動波形の振幅を周波数推定器により実時間推定し、振幅一定の振動が得られるように比例ゲインを適応的に調整する方法である.高精度な同定が行えるので、汎用の最小二乗法などの同定結果を評価する目的や、モデル候補の中から適切な構造のモデルを選択する目的や、PID制御器のオンライン調整などに、利用できると期待され、今後、この技術を利用したオートチューニング制御系を構成する計画である.
2.非反証制御による制御器の時間領域における設計:モデルの妥当性の概念を利用した非反証制御に従い、プラントの応答実験データからPID制御器の望ましいゲイン集合を図的に表示する方法を検討した.この方法は、プラントの入出力データから直接に(数式モデルを経由せずに)、ゲイン集合を表示するので、制御対象に線形時不変性などの仮定に関する厄介な問題はない.ステップ応答実験程度の穏やかなデータより、混合感度問題の評価関数を満たすゲインの集合を求めるに有用な情報が得られることが確認できたので、今後、オートチューニングへの応用へ向けてより深く可能性を検討する.
3.非線形系の影響を考慮した制御系設計:制御対象の非線形性の中で、実装上重要な入力飽和要素に対するアンチワインドアップ制御系の構成法を与えた.これにより、飽和だけでなく変化率制限のある場合にもプロセス系のロバスト安定性が大幅に向上できる.また、線形制御では対処できない本質的非線形性に関する制御器の設計について、厳密な線形化による手法を、ヘリコプタモデルを例に有効性を検証した.非線形性のある場合のオートチューニング制御を扱う上での基礎的な知識として活かすことが考えられる.

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Masami Saeki: "Synthesis of a static anti-windup compensator via linear matrix inequalities"The 3^<rd> IFAC Symposium on Robust Control Design. (CD-ROM). (2000)

  • [Publications] Nobutaka Wada: "Synthesis of a static anti-windup compensator for systems with magnitude and rate limited actuators"The 3^<rd> IFAC Symposium on Robust Control Design. (CD-ROM). (2000)

  • [Publications] 井村: "動的状態フィードバックによる厳密な線形化法を用いたツインローターヘリコプターモデルの基礎実験"日本機会学会論文集C編. 66・648. 2630-2637 (2000)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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