2001 Fiscal Year Annual Research Report
多入出力ディジタル適応制御に適したホールド方式の開発
Project/Area Number |
12650451
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
石飛 光章 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40159752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朱 勤 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (00264317)
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Keywords | 制御工学 / コンピュータ制御 / サンプル値制御 / ディジタル制御 / 離散化システム / 適応制御 / 零点 / ホールド |
Research Abstract |
研究計画に基づいて以下の項目について研究を行った. 階段形分数次ホールドを実現し,ディジタルコントローラに適応制御ソフトウェアを組み込み実行させることによる効果の実証 DAインタフェースボードにより階段形分数次ホールドを実現するとともに,購入したディジタルコントロール用演算装置に内蔵する適応制御プログラムを開発して,実システムで適応制御を実施し,制御目的の達成を確認した.実システムとして,電気回路システムを使用した.そのシステムは,階段形分数次ホールドを用いるときには零点が安定になるが,従来からよく使用されているゼロ次ホールドを用いるときには不安定な零点が表れる制御対象である.今年度は最も基本的な2段の階段形分数次ホールドを実現した.実験に先立って現有パーソナルコンピュータでシミュレーションによる予備検討を行った.制御プログラムの開発及び制御実験には,C言語を使用し,実験補助者による協力を得た.比較のため,ゼロ次ホールドによる実験も実施したところ,理論どおり不安定零点が存在することにより,制御目的が達成できない結果も得た.これにより階段形分数次ホールド方式の有効性を実証できた. 関連する研究成果として,1入出力連続時間システムが虚軸上に零点をもつ場合に,その離散化零点の安定性がナイキスト軌跡を用いて判定できることを明らかにした.
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[Publications] M.Ishitobi, S.Liang: "Zeros of a Multivariable Discrete-Time System with Fractional-Order Hold"Proc. of the 1st IFAC/IEEE Symposium on System Structure and Control. (CD ROM). (2001)
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[Publications] M.Ishitobi 他2名: "On the Zeros of a Multivariable Discrete-Time Control System with Ap-proximate Fractional Order Hold"Proc. of 2001 International Conference on Control, Automation and Systems. (CD-ROM). 386-389 (2001)
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[Publications] 石飛 光章: "リップルを抑制したマルチレート適応制御"第45回システム制御情報学会研究発表講演会講演論文集. 395-396 (2001)
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[Publications] 石飛 光章, 梁 山: "階段近似分数次ホールドを用いた多入出力サンプル値システムの零点"第20回計測自動制御学会九州支部学術講演会予稿集. 171-172 (2001)
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[Publications] 石飛 光章, 柏本 耕太: "離散時間システムにおける零点のナイキスト安定判別法"第20回計測自動制御学会九州支部学術講演会予稿集. 173-174 (2001)
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[Publications] M.Ishitobi, S.Liang: "Asymptotic Properties and Stability of Zeros of Sampled Multivariable Systems"Proc. of the 15th IFAC World Congress. (発表予定). (2002)