2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650463
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
小林 昭一 福井工業大学, 工学部, 教授 (90025908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤崎 雅之 福井工業大学, 工学部, 助教授 (80148189)
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Keywords | 潜在欠陥 / 劣化 / 超音波非破壊検査 / 超音波パルサー / 屈折波伝播時間計測法 / スキャン法 / 放射パターン |
Research Abstract |
コンクリート構造物の欠陥や劣化状態を的確に把握し,評価する方法の確立が強く望まれている.この研究は,1)種々の波長(周波数)の超音(弾性)波(縦波,横波及び表面波)の伝播特性を利用して,非均質な材料中の潜在欠陥を非破壊的に検出すると共に,2)プログラム化された混合周波数の超音波を入射することにより,種々の波動情報(伝播速度変化,減衰特性,スペクトル特性,位相特性など)並びにその応答特性などを含めて劣化指標を抽出して,劣化状態を総合的に評価する手法を開発することを意図している. 本年度の研究成果の概要は,以下のようである. 1)超音波波動測定システムの構築:超音波方形波パルサーを駆動した混合周波数超音波測定システムを構築した.超音波の入射には周期100kHz〜2MHzの振動子あるいは圧電素子を用い,受信用の超音波トランスデューサーとしては広帯域のもの(周波数特性の平坦なAEセンサー)を使用した.波動情報はディジタル・オッシロスコープによりモニター並びにディジタル収録した.なお,デュアルディケードフィルタを通して検出波の周波数域を選択できるようにした.ディジタルデータから処理することもできる. 2)簡単なモデルによる潜在欠陥の検出:欠陥を含む簡単な供試体をモルタルで作製し,その欠陥深さを種々のTOFD法(屈折波伝播時間計測法)により推定した.また,スキャン法(欠陥に平行にスキャンしてデータを得る)を併用して,欠陥の形状も推定した.欠陥の推定には,入射波の放射パターンを考慮して,適切な角度で入射することが望ましいことが分かり,そのために必要となるプラスティックのくさび(沓)を製作した. なお,損傷を受けた供試体に関して,その劣化特性を検討することは不充分であった.
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