2002 Fiscal Year Annual Research Report
処分場浸出水中の微量物質へのプラスチックごみ収集・処理方式の影響に関する研究
Project/Area Number |
12650545
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
浦瀬 太郎 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (60272366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 祐嗣 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (60301173)
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Keywords | 廃棄物処分場 / 浸出水 / 有害物質 / プラスチック添加剤 / 重金属 / 処理技術 |
Research Abstract |
廃棄物処分場で生じる浸出水に含まれる有害物質を調査した。特に,その中でもビスフェノールAに着目し,存在形態,流出濃度に与える各種要因の検討を行った。その結果,ダイオキシンとは異なり,ビスフェノールAは,ある程度安定化した浸出水,有機分を多く含む浸出水,焼却残差のみを埋め立てた処分場の浸出水ともに,ほとんどSS分に吸着しておらず、溶存態として浸出水に存在していることがわかった。また,凝集での分離もできないことから,フミン質等の有機物とも結合していない状態で存在していることがわかった。ある同一処分場での1995年から2002年のビスフェノールA濃度の調査結果から、TOCや塩化物イオンとは流出濃度に相関が見られず、異なる流出特性を持っていた。不飽和土壌中の水分移動を記述する式によって,不飽和地盤中のビスフェノールAの移動をモデル化した。モデルでは,不飽和土壌中の水分をmobile zoneとimmobile zoneにわけて考察した。本研究のシミュレーションでは、ビスフェノールAの流出濃度は,遅延係数や降水量によって影響され,必ずしも降水量が多い時に希釈効果によって低くなるとは限らなかった。TOCや塩化物イオン濃度とビスフェノールAの挙動の差をモデルによって説明した。本研究のシミュレーションでは,mobile zoneのビスフェノールAの濃度は,プラスチックからの溶出よりもimmobile zoneからの物質移動の影響が大きかった。ビスフェノールAの流出濃度は、廃棄物層内に浸出水を貯留することにより増加することがわかった。この理由として、水位の増加にともなう飽和領域の増加によって、ビスフェノールAを溶出するプラスチックとの接触面積が増え、溶出量が増加することが考えられた。
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[Publications] 浦瀬太郎, 灘岡和夫, 日下部 治, F.Siringan, 宮下 健一朗, 鈴木洋介: "廃棄物処分場浸出水および道路脇粉塵に含まれる重金属の日本とフィリピンでの状況の比較"水環境学会誌. 25,11. 657-660 (2002)
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[Publications] T.Urase, K.Miyashita: "Factors affecting concentration of bisphenol A in leachates from solid waste disposal sites and its fate in treatment processes"J. of Material Cycles and Waste Management. 5,1. (2003)
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[Publications] 浦瀬太郎, 宮下健一朗: "廃棄物処分場浸出水およびその処理過程で検出されるビスフェノールAの調査"廃棄物学会研究発表会講演概要集. 13. 1023-1024 (2002)