2000 Fiscal Year Annual Research Report
生物膜の基質除去に及ぼす膜表面形態および流体力学的挙動の影響
Project/Area Number |
12650556
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Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
大久保 孝樹 函館工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (20168892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 耕一 横浜国立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90192690)
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Keywords | 生物膜表面形態 / CCDカメラ / 実体顕微鏡 / 相互相間法 / 3次元画像 / PIV法 / 形態定量法 / 2次元パワースペクトル |
Research Abstract |
平成12年度に立てた目標 (1)生物膜表面形状の測定技術に関する研究(2)生物膜表面形態の定量化に関する研究(3)PIV法による流速測定に関する研究(4)DOミクロセンサーの作成に関する研究(5)電子顕微鏡による生物膜の構造の観察と組成分析 上記5つの課題を行い以下の成果が得られた. (1)生物膜表面形状の測定する手順は、CCDカメラによる画像取り込み、相互相関法による同一点認識,3次元計算である.CCDカメラによる画像取り込みについては,実体顕微鏡を用い拡大し,XYパルスステージで移動することによって広領域の画像を取り込むことが可能であることが確認された.作成した相互相関法の同一点認識,3次元計算のプログラム,さらに個々の画像の結合による広領域への3次元画像の作成プログラムについても,良好に作動することが確認された.今後の課題としては,相互相関法の計算におけるエラー値の除去プログラムの作成があげられる.精度の確認も必要でありレーザー型の変位計によって照査する必要がある. (2)膜表面の定量化に関しては,表面積,rms、2次元パワースペクトルについて計算を行ったが,トレンドの除去を行わなかったので,このことについて現在処理研究中の段階である.表面積のプログラムについてもエラー値との関係でプログラムを検査中である. (3)PIV法による生物膜上の流れの測定では,今回,既知表面形態を持った真鋳の波板を代わりに用いた.流速測定用のチャンバーを独自に設計し,レーザー等を用い計測した結果,ほぼ妥当な結果が得られ、物体近傍の流れ計測が可能であることを確認した,H13年度には,より強い紫外線のレーザーを用い物体の反射の影響も押さえより正確な測定を目指すことにしている. (4)DOミクロセンサーについては作成に重きを置き,生物膜内部のDOプロファイルまでの測定には到達できなかった.DOセンサーの作成のノウハウを得ることができたので,生物膜内部のDO測定はH13年度に行う予定である.DOセンサーのキャリブレーションと動作については確認している. (5)電子顕微鏡観察については,以前の実験研究と同様の結果が得られた. H13年度,これらをまとめた総合的研究と今まで行ってきた数値計算のプログラム作成を継続する予定である.
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