2000 Fiscal Year Annual Research Report
入力地震動の空間変動を考慮した建築構造物の構造設計法
Project/Area Number |
12650569
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大崎 純 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40176855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 克樹 京都大学, 工学研究科, 助手 (40303854)
加藤 直樹 京都大学, 工学研究科, 教授 (40145826)
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Keywords | 最適設計 / 地震動 / 空間変動 / アーチ / 設計感度解析 |
Research Abstract |
本年度は,下記に示すとおり,地震動の空間変動を考慮した応答評価法の検証を行ない,最適設計プログラムを作成して,簡単なアーチ状構造物の最適設計解の特性を考察した。 1.入力地動の空間変動を決定する3種類の要因(wave passage effect,incoherency effectおよびlocal effect)を考慮した応答スペクトルに適合する模擬地震波を作成した。 2.アーチ状長スパン構造物の2つの支点に異なる地震動を入力できる時刻歴応答解析プログラムを作成し,模擬地震動に対する応答量(節点変位,部材ひずみなど)と応答スペクトルによる応答量を比較することにより,地震動の空間変動を考慮した応答量を,応答スペクトル法を用いて十分な精度で評価できることを示した。 3.節点座標が固定されたアーチ状の長スパン骨組構造物に対し,各部材の材端縁ひずみに関する制約の下で総部材体積を最小とする部材断面積を求める最適設計問題を定式化し,設計感度解析法及び最適化アルゴリズムを用いて最適設計解を求めるためのプログラムを作成した。最適化には既存のパッケージDOTを用い,最適化手法は逐次2次計画法である。ここで,設計感度解析を,差分法ではなく解析的に実行すると,計算時間を大きく短縮できる。 4.地震動の種々の空間変動の要因を考慮して最適設計解を求め,空間変動により,最適設計解における目的関数値は増加することを示した。また,動的応答に加えて,準静的な応答量の影響が極めて大きいこと及び,それにより最適断面積分布が大きく変化することを示した。
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Research Products
(1 results)