2002 Fiscal Year Annual Research Report
材端に強制水平変位を受ける鋼構造柱部材の火災時の鉛直荷重支持能力に関する研究
Project/Area Number |
12650578
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
岡部 猛 熊本大学, 工学部, 助教授 (40117338)
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Keywords | 耐火設計 / 鋼構造 / 熱粘弾塑性挙動 / 高温座屈 / 座屈荷重 / 柱材 / ひずみ速度 / 高温クリープ |
Research Abstract |
1 鋼素材の高温時引張試験のシミュレーション: ひずみ量2%を境に階段状にひずみ速度を変化させて行ったSN490B鋼材の一定温度下(室温,400,500,600,700℃)の引張試験結果をシミュレートできるように、過去に行ったSM490鋼材の高温クリープひずみデータを修正することを試みた。計算結果は材料試験結果を良好に近似したことから、ここで修正したSM490鋼材の高温クリープひずみデータを以降の熱粘弾塑性構造解析に使用する。 2 矩形断面鋼柱材の高温時座屈実験のシミュレーション: 強制部材角を受ける有効細長比率0.6の矩形断面鋼柱模型の二種類の座屈実験((1)一定温度下実験と(2)漸増温度下実験)を対象に一次元有限要素法による熱粘弾塑性解析シミュレーションを行った。計算結果は鋼柱の二種類の試験結果を良好に近似したことから、本解析法の強制部材角を受ける鋼柱の高温粘弾塑性座屈挙動に対する予測法としての妥当性が示された。 3 鋼柱材の高温座屈強度の座屈曲線: 実験挙動のシミュレーションを行って妥当性を確かめた数値解析法を用いて、矩形断面とH形断面(H-300x300x10x15弱軸)の鋼柱材の室温,400,500,600,700℃における座屈曲線を求めた。その結果、強制部材角の座屈荷重に及ぼす影響は常温の細長比の大きな領域で大きいが、400℃以上の高温では小さいか殆どないことが示された。また、矩形断面とH形断面(弱軸)の結果は殆ど同じ座屈曲線となることが示された。
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Research Products
(2 results)