2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650677
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Research Institution | DAIDO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
岩間 三郎 大同工業大学, 工学部, 教授 (00075904)
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Keywords | FGE法 / ゲルマニウム・ナノ粒子 / 正方晶 / 粒径制御 / 発光特性 / 非晶質 |
Research Abstract |
高速で低圧のヘリウムガス中でゲルマニウムを蒸発して(この方法をFlowing Gas Evaporation:略してFGE法と称する)、Geナノ粒子を作製した。蒸発はタングステン・バスケットを用いた通電加熱法である。ガス圧力とガス流速を個別に制御して蒸発を行い、作製されるGeナノ粒子のX線回折測定から、結晶構造と平均粒径を系統的に調べて次のような結果を得た。 (1)ガス圧と、ガス流速に依存して、アモルファス、ダイヤモンド構造および正方晶の3種類の構造をもつGeナノ粒子が生成される。アモルファスはヘリウムガス圧0.3Torr以下で、かつガス流速20m/s以上の条件で生成される。正方晶はダイヤモンド構造と共存で見いだされるが、ガス圧が1.0〜2.0Torrで、流速が0.3〜20m/sの範囲では高頻度で生成される。これらのガス条件以外では、通常のダイヤモンド構造のみのGeナノ粒子が生成される。 (2)正方晶の格子定数は、a=0.538nm, c=0.879nmであることが、X線回折測定から求められた。高分解能電子顕微鏡観察による像観察においても、ほぼこの値に一致するa軸およびc軸が確認された。この格子定数の値は、高圧相で見いだされている正方晶のそれとは大きく異なり、さらにガス蒸発法ですでに見いだされている正方晶の値と比べて、c軸の寸法で約3%短い値であることから、今回生成された正方晶は新しい構造であると考えられる。 (3)正方晶を多く含む試料と全てダイヤモンド構造のGeナノ粒子について、それぞれフォトルミネッセンス測定を行った。その結果、両試料とも1550nm付近ピークを示す発光が観測されたが、このピークより長波長側では検出器の感度が急激に低下するため、真の発光ピークはこれよりさらに長波長側に存在する可能性があるものと思われる。
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Research Products
(1 results)