2001 Fiscal Year Annual Research Report
加水分解が生分解性複合材料の物性に及ぼす影響とその分解機構の解明
Project/Area Number |
12650681
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Research Institution | Fukui University |
Principal Investigator |
小形 信男 福井大学, 工学部, 教授 (70108249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中根 幸治 福井大学, 工学部, 助手 (50292446)
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Keywords | セルロースアセテート / ポリブチレンサクシネート / チタニュウムイソプロピルアルコキシド / キャストブレンド / 加水分解 / ブレンド物性 |
Research Abstract |
比較的剛直なセルローストリアセテートCTA(T_g≒190℃)と柔軟性に富むポリブチレンサクシネートPBS(T_g≒-32℃)が分子オーダに近い状態で混合したブレンド物が作製できことを明らかにしている.このブレンドにより,新規な材料特性を持つ生分解性材料を開発出来る可能性があると考えられる.しかし,その生分解(含加水分解)特性や分解機構を明らかにしなければ,実用の面から問題を呈することになり,新規生分解性複合材料が開発されたと言い難い.本年度の研究では,加水分解がCTA/BNブレンド物の物性や分解機構に及ぼす影響を検討する.ここで,加水分解に注目する理由は,この分解が通常の場合,酵素分解と同時に自然に起こる現象であり,また加速試験が行えるためである. PBS/CTAブレンドヘのTP添加が,ブレンドフィルムの構造と加水分解挙動に与える効果を検討し次の結論を本年度得た. 1.TP未添加ブレンドフィルムの加水分解は,CTA含有率の増加に伴い著しく抑制される. 2.TP添加は加水分解によるPBSの分子量低下を促進し,ブレンドフィルムの加水分解性を高める効果がある. 3.TP添加は,ブレンドフィルムの蒸気透過性に影響を与えない. 4.TPは,PBSのエステル結合部に影響を与え,PBSの主鎖を切断する.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 上坂貴宏, 小形信男, 中根幸治, 荻原 隆: "チタンテトライソプロボキシドを添加したポリプチレンサクシネート/セルロースアセテートブレンド物の構造と特性"繊維学会誌. 57. 165-171 (2001)
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[Publications] K.Nakane, T.Ogihara, N.Ogata, Y.Kurokawa: "Entrap-Immobilization of Invertase on Composite Gel Fiber of CelluloseAcetate and Zirconium Alkoxide by Sol-Gel Process"J.Appl.Polym.Sci.. 81. 2084-2088 (2001)
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[Publications] 中根幸治, 荻原 隆, 小形信男, 黒川洋一: "セルロース・遷移金属アルコキシド複合ゲル繊維の特性と酵素の包括固定"高分子加工. 50. 362-366 (2001)
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[Publications] T.Uesaka, N.Ogata, K.Nakane, K.Shimizu, T.Ogihara: "Structure and Physical Properties of Cellulose Acetate/Poly(butylene succinate)Blends Containing a Transition Metal Alkoxide"J.Appl.Polym.Sci.. 83. 1750-1758 (2002)