2001 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学的graphoepitaxyによるCo-Ni及びCo-Fe系合金析出挙動
Project/Area Number |
12650741
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
不破 章雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (60139508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 貴裕 日本学術振興会, 特別研究員
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Keywords | 電析 / 異常共析 / 合金 |
Research Abstract |
本研究ではCo-Ni、Co-Fe系合金薄膜の電析条件と膜の結晶性の相関的な関係及び膜厚変化の影響による結晶構造についての研究を行なった。本年度は、電位や浴組成を変数とした場合の膜組成、結晶構造、表面状態の変化、また、Cu単結晶基板上における電析膜の評価についての検討を行なった。 作用極に用いる基板としては、結晶構造の制御を行うために、CoのC軸に対してミスフィットの少ない多結晶及び、単結晶基板を用いて行なった。電解浴濃度は2種類の合金の濃度和を0.1Mとし、H_3BO_3を添加し、pHを2.5として行なった。また、電解浴を攪拌させ、電析電位を-1.3〜-2.0Vの条件で行なった。その結果、電析幕の組成は電位を卑にするに従い、異常共析から正常共析にシフトする傾向が得られた。また、電解浴中におけるCoの濃度比と電析膜中におけるCoの含有率はほぼ同じであることが確認された。X線回折の結果では、広い組成範囲でCo-Fe系合金のピークが得られ、結晶構造はbcc構造を示していた。また、電位を卑にすることによりピークが強くなる傾向が見られた。このことは、結晶化過電圧により結晶化が促進されたものであると考えられる。SEMによる電析膜表面観察の結果、電位が卑になるにつれて、膜の表面が密に形成される傾向が得られた。Cu(111)、(110)、(100)面における単結晶基板上での電析をCo-10%Fe、-1.3Vの電析電位で試みた。Cu(100)、(110)面上でCo(111)と(200)のピークが現れ、多結晶体となっており強い配向性は見られなかった。Cu(111)面上における電析膜も多結晶体を示したが、Co(111)面ではなく、Co(110)面における強い配向性を示した。
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