2000 Fiscal Year Annual Research Report
分子集合体を鋳型とするナノ・メゾスケールの高次構造材料形成機構
Project/Area Number |
12650750
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
足立 基齊 京都大学, エネルギー理工学研究所, 講師 (50027140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩井 章久 山形大学, 工学部, 助教授 (00154162)
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Keywords | ナノ組織 / 形成機構 / 高次構造 / 液液界面 / シリカ / チタニア / ナノチューブ / 光触媒 |
Research Abstract |
交付申請書に従って報告する。 1.ナノ単位組織の形成機構の解明 1-1シリカナノ組織の形成機構:シリカナノ組織の形成については、pH変化に伴う組織形態の変化に焦点を当て、ラウリルアミン塩酸塩水溶液のpH変化による組織変化について研究し、次の結果を得た。1<pH<7の酸性領域では、シリカナノチューブが形成される。pH〜7ではエアロゲル状組織が、pH10〜11の狭いpH領域でのみヘキサゴナルアレイやジャイロイドと言った高次構造秩序相が形成された。pH〜13では反応液は二液相となり、固体材料は得られなかった。それぞれの形成過程について考察を行った。 1-2チタニアナノチューブの形成機構:チタニア源としてテトライソプロピルオルトチタネートを用い、反応速度を調節する目的でアセチルアセトンで修飾し、ラウリルアミン塩酸塩水溶液と混合してチタニアナノ組織の形成を行い、チタニアナノチューブの合成に成功した。チタニアナノチューブの著しい特徴として、TEM像と電子線回折によりナノチューブがアナターゼ結晶構造をもつことを明確にでき、また、非常に高い光触媒活性を持つことが実証できた。 2シリカナノ組織の高次構造形成機構の解明 pH10〜11の狭いpH領域でのみ秩序構造相が形成されたことに着目し、pH変化に伴う関与する化学種の水相・油相間の分配平衡関係について研究し、水相・油相間の液液界面が秩序構造形成に重要な役割をもつとの推論を得た。これに基づき、種々の組成、接触方法を用いて液液界面における構造形成を研究し、液液界面の存在が高次構造形成には必須であることを見出した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Adachi,H.Taniguchi,M.Harada: "Role of Interface and pH Effect for Ordered Microstructure Formation in Laurylamine/Tetraethoxysilane System"Transactions of Materials Research Society of Japan. 25・2. 461-464 (2000)
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[Publications] M.Harada,M.Adachi: "Surfactant-Mediated Fabrication of Silica Nanotubes"Advanced Materials. 12・11. 839-841 (2000)
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[Publications] M.Adachi,Y.Murata,M.Harada,S.Yoshikawa: "Formation of Titania Nanotubes with High Photo-Catalytic Activity"Chemistry Letters. 942-943 (2000)
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[Publications] M.Adachi,Y.Murata: "Photo-Chemical Electron Transfer Reactions by Titanium Oxide Nanotubes Produced by Templating Mechanism In Laurylamine/Tetraisopropyl Orthotitanate System"Proceeding of The First Joint China/Japan Chemical Engineering Symposium (CJCES). 2. 562-565 (2000)