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2000 Fiscal Year Annual Research Report

炭素系吸着剤の高機能化を目的とした表面特性制御法の開発

Research Project

Project/Area Number 12650761
Research InstitutionIshinomaki Senshu University

Principal Investigator

山崎 達也  石巻専修大学, 理工学部, 助教授 (60174653)

Keywords活性炭 / 吸着 / 赤外スペクトル / 表面官能基 / ベンゼン / 一酸化炭素 / 表面修飾
Research Abstract

本研究では、一酸化炭素に加えて単環芳香族分子をプローブとして、活性炭表面と吸着分子の相互作用についての解明を試みた。
X線光電子分光法により、本研究で用いた活性炭の表面には、エーテル、カルボニル化合物、カルボン酸・エステル、および炭酸塩の4種類の含酸素官能基が存在することが示された。酸化処理によって、含酸素官能基は増加し、中でもエーテル、カルボン酸・エステル、および炭酸塩が大きく増加することがわかった。また硝酸処理した場合にはニトロ基が導入された。
活性炭に-127Kで吸着した一酸化炭素のIR吸収スペクトルが観測された。この吸収ピーク位置は気相の中心波数とほとんど同じであり、酸化処理後の活性炭での吸着ではわずかに高波数側への広幅化が認められた。2枚のグラファイト構造を基本としたモデルによる吸着ポテンシャルの理論計算により、これらの吸着系の相互作用が主として分散力であり、酸化処理後の試料ではやや静電的な相互作用が付加されることがわかった。
活性炭に吸着したベンゼンの場合には室温でもIRスペクトルが観測された。ベンゼンの面外変角振動領域の吸収ピークの解析から、この場合の吸着相互作用力も、主としてグラファイトシートとの分散力であることが示された。また、酸化処理後の試料では弱い静電的相互作用に基づくIRピークシフトが認められることがわかった。静電場の原因としては活性炭表面上に存在するカルボニル基であることが示された。また、活性炭に室温で吸着したピリジンのIR測定の結果、非常に弱いLewis酸点の存在が示唆された。このように、必ずしも極低温を用いなくても、吸着質を選択することによって室温でも赤外分光法を用いて活性炭表面上での吸着相互作用に関する情報が得られることが明らかとなった。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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