2001 Fiscal Year Annual Research Report
ゾルーゲル法と凍結乾燥を利用したメソ構造制御超多孔体カーボンの創製
Project/Area Number |
12650767
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
田門 肇 京都大学, 工学研究科, 教授 (30111933)
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Keywords | メソポーラスカーボン / ゾルーゲル重合 / エアロゲル / クライオゲル / 超臨界乾燥 / 凍結乾燥 / 細孔構造形成 / カーボン微粒子 |
Research Abstract |
本研究は,ゾルーゲル法と凍結乾燥を用いてレゾルシノールとホルムアルデヒドから特異なメソ細孔特性を有する種々のカーボンクライオゲルを作製するとともに,その細孔制御法を提示したものである。得られた主な成果は次のとおりである。 1.レゾルシノール・ホルムアルデヒド(RF)水溶液のゲル化過程を光散乱実験およびポピュレーションバランスに基づいた計算機実験によって検討し,RF水溶液の触媒濃度がゲル化過程における構造形成を支配する主要因子であることを見出した。 2.凍結乾燥を利用して,超臨界乾燥を用いて作製されるカーボンエアロゲルに匹敵する優れたメソ細孔特性を有するカーボンクライオゲルの作製に成功した。 3.原料溶液の組成がカーボンクライオゲルのメソ細孔特性に及ぼす影響を検討し,RF水溶液の触媒濃度とカーボンクライオゲルのメソ細孔特性との高い相関性を見出した。その結果,触媒濃度を変えることによるカーボンクライオゲルのメソ細孔特性の制御に成功した。 4.逆相乳化重合を用いてRF湿潤ゲル微粒子を合成し,それを凍結乾燥,さらに炭化することでカーボンクライオゲル微粒子の創製に成功した。得られた微粒子はメソポーラスな内部構造と緻密な表面層から形成される二重構造を有することを見出し,乳化重合の温度や炭化温度を変えることで表面層の細孔径が制御可能であることを実証した。また、メソポーラスなカーボンクライオゲル微粒子をHPLC用カラム充填剤として利用できる可能性を示した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hajime Tamon: "Dynamic and static light scattering study on the sol-gel transition of resorcinol-formaldehyde aqueous solution"Journal of Colloid Interface Science. 245・2. 391-396 (2002)
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[Publications] Hajime Tamon: "Effect of drying conditions on mesoporosity of carbon precursors prepared by sol-gel polycondensation and freeze drying"Carbon. 39・15. 2374-2376 (2001)
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[Publications] Hajime Tamon: "Freeze drying for preparation of aerogel-like carbon"Drying Technology. 19・2. 313-324 (2001)
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[Publications] Hajime Tamon: "Effect of drying method on mesoporosity of resocinol-formaldehyde drygel and carbon gel"Drying Technology. 19・7. 1319-1333 (2001)
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[Publications] Hajime Tamon: "Control of mesoporosity of carbon gels prepared by sol-gel polycondensation and freeze drying"Journal of Non-Crystalline Solids. 288・1-3. 46-55 (2001)